「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

広島に強豪が集まる!?中国地方の強豪社会人野球チームとは

2017 8/3 12:53Mimu
ピッチャー
このエントリーをはてなブックマークに追加

Photo by Brocreative/Shutterstock.com

広島県を中心として5県が所属している中国地方。広島東洋カープの存在もあってか、昔から野球が盛んだ。 そしてそれは社会人野球でも同様だ。今回は中国地方の中から、社会人野球の強豪チームを4つ紹介しよう。

【JFE西日本その1】 全国屈指の2チームが統合されたチーム

まずはJFE西日本を紹介しよう。元々は広島県福山市のNKK(創部当初は日本鋼管福山)と岡山県倉敷市の川崎製鉄水島という別々のチームだったのだが、2002年にお互いの本社である日本鋼管と川崎製鉄の2社が統合し、JFEホールディングスが設立されたことから、2003年からは2チームも統合されてJFE西日本として出発することになった。
前身の2チームもお互いに長い歴史を持っており、MKKの方は都市対抗野球に22度、日本選手権に15度の出場経験がある。1980年には日本選手権の方で優勝を経験している。一方の川崎製鉄水島の方も、都市対抗に5度、日本選手権に8度出場していた強豪チームだった。
そして、JFE西日本になってからも、そのレベルの高さは変わらず。統合1年目の2003年からいきなり都市対抗、日本選手権に出場を果たした。翌2004年には日本選手権優勝も達成。以降2016年までに都市対抗に7度、日本選手権には8度出場している。

【JFE西日本その2】前身チームからプロ野球選手を多数輩出

このチームはプロ選手のの輩出も多く、MKKからは6人、川崎製鉄水島からは5人、そしてJFE西日本になってからも4人もの選手がプロ入りしている。
中でもおなじみなのは、川崎製鉄水島から巨人へと入団した宮本和知さんだろうか。今でもタレントやスポーツキャスターとしておなじみの宮本さんだが、川崎製鉄時代はエースとしてチームを都市対抗に導く活躍をしており、84年のドラフト3位で巨人に入団した。
入団から数年は伸び悩むものの、89年頃から徐々に起用数が増え、同年の日本シリーズではクローザーとして胴上げ投手となっている。翌90年にはチームの中心選手として14勝を挙げ、今度はリーグ優勝の胴上げ投手にもなった。

都市対抗で快挙を達成!三菱重工広島

続いて広島県広島市を本拠地とする三菱重工広島を紹介しよう。1946年に創部されたチームだが、強豪チームとして知られるようになったのは70年代から。1973年に日本選手権に初出場を果たすと、79年には都市対抗に初出場・初優勝という快挙も成し遂げた。以降、都市対抗野球には15度、日本選手権には16度出場している、中国地方でも屈指の強豪チームだ。
輩出したプロ野球選手としては、現在は楽天の1軍打撃コーチを務める礒部公一さんが代表的だろうか。近鉄時代はいてまえ打線の中核を担い、2001年の優勝に大きく貢献。2004年の球団再編問題の際は、チームの選手会長として奮闘していたのが印象的だった。楽天へ移籍後も、チームを引っ張る活躍を見せていた。

本社と本拠地が離れている珍しいチーム!JR西日本

3チーム目はJR西日本を紹介する。広島鉄道局時代の1935年に創部され、鉄道の民営化によってJR西日本に改称された。JR西日本といえば、その本社は大阪市にあるのだが、広島鉄道局が広島市を本拠地としていたこともあり、JR西日本も広島のチームとしてスタートしたのだ。都市対抗へは2度、日本選手権には5度出場している。
そしてJR西日本では、近年プロ野球選手の輩出、受け入れの両方が活発だ。2015年には高野圭佑選手がドラフト7位でロッテへ、杉本裕太郎選手がドラフト10位でオリックスへ入団した。
一方で2013年には元ソフトバンクホークスの近田怜央さん(2015年に引退)、2016年には元DeNAベイスターズの加賀美希昇選手が入団している。特に近田さんは肩や膝がボロボロになりながらも選手会長としてチームを牽引し、2014年の都市対抗野球に導いた。

中国地方の新鋭チーム!伯和ビクトリーズ

続いて紹介するのは広島県東広島市の伯和ビクトリーズだ。元々は1993年にリースキン広島として誕生した。さまざまな事業を展開する東洋観光グループの1事業、西日本リネンサプライが親会社だったのだが、2004年に初の都市対抗に出場後、廃部が決定していた。しかし、2005年に伯和がチームごと譲り受ける形で部の存続が決まり(企業の合併などは行わず)、伯和ビクトリーズが誕生したのだ。
新チームに生まれ変わってからは、都市対抗野球には7度、日本選手権には6度出場しており、この10年ほどで一気に強豪チームへと成長してきた。主な輩出プロ野球選手には、「バカボン」の愛称でおなじみだった七条祐樹さんなどがいる。

まとめ

中国地方では、主に広島県に強豪チームが集まっている。 もちろん他の県にも強豪チームはあるのだが、その中でも広島に集中しているのだ。 しかし、新鋭チームもどんどん力をつけているし、今後はさらに盛り上がっていくことだろう。