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こんな有名選手も出場していた!WBSC U-18ワールドカップ

2017 8/3 12:07Mimu
野球場,ヘルメット
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球界を代表する投手2人も大会に出場

2017年9月、第26回WBSC U-18ワールドカップが開催される。AAA世界野球選手権当時から、その年の甲子園で活躍した選手たちが参加しており、のちにプロで活躍している選手たちも多い。今回は過去の大会も含めて、プロでも印象的な活躍をしている選手たちを紹介していこう。
まずは2004年の21回大会から見ていこう。2004年と言えば、春の選抜で済美高校が優勝、夏の甲子園でも準優勝と一世を風靡した。そのため、メンバーにも2年生エースだったの福井優也選手(現広島東洋カープ)や、4番として2大会で5本塁打を放った鵜久森淳志選手(現東京ヤクルトスワローズ)らが選出されている。
それ以外のメンバーとしては、横浜高校から涌井秀章選手(現千葉ロッテマリーンズ)、東北高校からダルビッシュ優選手(現テキサス・レンジャーズ)らが選出された。
涌井選手は準々決勝のパナマ戦に先発しており、相手打線をしっかりと押さえ込んだ。ダルビッシュ選手は決勝のキューバ戦に先発。こちらは打線が完封されたため残念ながら負け投手となってしまった。
その後涌井選手は西武ライオンズへ、ダルビッシュ選手は日本ハムへと入団し、それぞれのチームでエースとして活躍している。

春夏連覇メンバーで挑んだ2012年大会

2012年の第25回大会を紹介する。この年はなんと言っても大阪桐蔭が春夏連覇を達成した年だ。そのため、藤浪晋太郎選手、森友哉選手のバッテリーを含む4人が大阪桐蔭高校から選出された。
藤浪選手は予選ラウンドのチャイニーズタイペイ戦で13奪三振完封勝利、第2ラウンドの韓国戦でも先発し、9回2失点と好投。決勝ラウンドも合わせて合計で4試合に登板し、24回1/3 26奪三振 防御率1.11という成績を残している。
森選手も主に1番キャッチャーとして試合に出場し、切り込み隊長として打線を牽引する活躍を見せた。チームの大会初戦となったカナダ戦では、先頭打者としてセンター前を放ち、初得点のホームも踏んでいる。続くチャイニーズタイペイ線では藤浪先輩を援護するホームランも放った。大会後には2人そろってオールスターにも選出されるなど、甲子園と変わらない息が合っている姿を十分に見せてくれた。

大谷翔平は国際大会でも二刀流!?光星学院コンビも活躍!

大阪桐蔭の2人以外だと、花巻東高校から大谷翔平選手(現北海道日本ハムファイターズ)、春夏準優勝だった光星学院高校(現八戸学院光星)から田村龍弘選手(現千葉ロッテマリーンズ)や北條史也選手(現阪神タイガース)らが出場している。大谷選手は二刀流として起用され、第1ラウンドのカナダ戦に4番ピッチャーとして先発出場。
投手としては3回3失点とイマイチであったが、打者としては犠牲フライにタイムリーで2打点を挙げる活躍を見せた。5位決定戦となった韓国戦でも先発登板し、7回2失点12奪三振と好投。だが今度は打線が0点に抑えられて、負け投手となってしまった。
田村選手は森選手がキャッチャーとして起用された関係で、主に3番サードとして出場。2年生までは内野手として活躍していたこともあり、なかなか機敏な動きを見せていた。バッティングの方でも第1ラウンド初戦のカナダ戦、2戦目の台湾戦で2試合連続猛打賞を記録。
最終的にはチーム2番目となる.364(33-12)の高打率を残した。一方で北條選手はバッティングの方がぱっとせず、9試合すで.147(27-4)と苦戦していた。だが、その中でもチーム2位タイとなる4打点を挙げるなど、随所で光るものは見せていた。

2年連続で代表に選出された森友哉が大活躍!

2013年の26回大会では、2年連続で代表入りした大阪桐蔭の森友哉選手の活躍が印象的であった。全試合に3番キャッチャーとして出場し、打率.406(32-13)に15打点を記録。チームの準優勝に大きく貢献した。
それ以外の野手だと、仙台育英高校から上林誠知選手(現福岡ソフトバンクホークス)などが、プロでも活躍中だ。この大会ではほとんどが途中出場で、通算成績は9打数3安打で打率.333ほど。だが第2ラウンドのキューバ戦では2点タイムリー3塁打を放つなど勝負強さもみせ、大会通算ではヒット数より多い4打点を記録した。

2年生投手も海外相手に大活躍!

投手陣もかなり豪華な顔ぶれだ。桐光学園の松井裕樹選手に、2年生ながら夏の優勝投手となった前橋育英の高橋光成選手(現埼玉西武ライオンズ)、そして同じく2年生から済美高校のエース・安樂智大選手(共に東北楽天ゴールデンイーグルス)など。
特に安樂選手の成績は圧倒的だった。第1ラウンドの台湾戦で先発すると、被安打2、16奪三振で完封勝利と、完璧な投球を見せる。第2ラウンドのキューバ戦でも8回10奪三振無失点と好投。大会通算で18イニングを投げ、失点は0、奪三振は27と圧倒的な成績を残した。
松井選手も左のエースとして活躍。大事な初戦となる台湾戦の先発マウンドを任されると、8四球と苦しみながらも8回を1失点、12奪三振で勝利に貢献した。第2ラウンド初戦となった韓国戦でも先発マウンドに上がる。6回無失点6奪三振、四球も5つと多かったが、きっちりと試合を作り、その能力の高さを見せてくれた。そして決勝のアメリカ戦でも先発マウンドを任され、6回3失点9奪三振と粘りのピッチングを見せる。だが味方の援護が2点しかなく、残念ながら負け投手となってしまった。
一方で高橋光成選手は、疲労もあってか2試合のみの登板に終わっている。しかし、その中でも第1ラウンドのチェコ戦で2イニングを無失点3奪三振にまとめ、勝ち投手となるなど、登板した試合ではしっかりと活躍を見せていた。

まさにドリームチーム!ドラフト1位が4人もいた2015年大会

2015年の第27回大会、このときのメンバーはとにかく豪華であった。投手陣には甲子園優勝投手の東海大相模・小笠原慎之介選手に、県立岐阜商業の高橋純平選手、野手にも東北高校の平沢大河選手、関東一高のオコエ瑠偉選手と、ドラフト1位で指名された選手が4人も選出されていたのだ。さらに1年生ながら早稲田実業の清宮幸太郎選手も選出されており、非常に話題となった。
だが、このチームのエース的存在は、佐藤世那選手だろう。指揮を執った西谷監督から信頼を寄せられており、3試合すべて大事な試合の先発マウンドを任されていた。佐藤選手もそれに応えるように、1stラウンドのアメリカ戦で完封勝利を収めると、スーパーラウンドのカナダ戦では9回2失点13奪三振の完投勝利。そして決勝のアメリカ戦でも再び先発マウンドへと上がり、4回2失点の粘投を見せた。こちらは残念ながら負け投手になってしまったが、抜群の存在感を見せ、中京大中京の上野翔太郎選手とともに先発の柱として活躍した。
もちろんドラフト1位選手たちも準優勝に貢献している。小笠原選手は1stラウンドのオーストラリア戦、スーパーラウンドのキューバ戦で先発登板。合計で8イニング無失点11奪三振と結果を残した。高橋純平選手は夏の県予選前から怪我をしていたこともあり、それほど出番がなかったが(3度の登板はすべて中継ぎ登板)、それでも4イニング5奪三振と好投を見せている。

抜群だった打線のつながり!守備走塁面でも大きく貢献

野手陣を見てみると、平沢選手、オコエ選手ともに良い活躍を見せていた。平沢選手は3番や5番ショートとして出場し、打率は.258(31-8)ながらも10打点を挙げてチームに貢献している。
この年の打線は、9番を務めた天理高校の船曳海選手が打率.294(17-5)ながら13四球を選んで出塁率.600をマークしており、中軸を務めた東海菅生の勝俣翔貴選手も.545(22-12) 12打点と大当たり、さらに上位打線を務めていたオコエ選手と東海大相模の杉崎成輝選手が、それぞれ.364(33-12)、.433(30-13)とハイアベレージを残していたため、打線が非常に良く繋がったのだ。
またオコエ選手は守備・走塁面での貢献も大きかった。カナダ戦ではピッチャーがゴロをはじいてしまい、それがセカンドの横を抜けていったのを見ると、すかさず2塁を陥れる好走塁。さらに1stラウンドのアメリカ戦でも、ホーム突入の際に相手のタッチを上手くかいくぐるスライディングを見せ、メジャー関係者からも絶賛されていた。守備面では、決勝のアメリカ戦で初回のピンチにセンター右への難しい打球を好捕。持ち味をしっかりと発揮した大会であった。
以上がプロ入りした有名選手だ。もちろんまだプロ入りしていない選手の中にも、いい選手はたくさんいる。今後の彼らの進路も予想しながら、大会を見ていくのも面白いだろう。