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唯一WBCで2連覇を遂げた日本!歴代監督の功績

2017 5/15 09:56おしょう
王貞治監督
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出典 Alan C. Heison/Shutterstock.com

日本は世界的に見ても野球が盛んな国です。 さらに2017年3月時点、世界ランキング1位に位置するなど、強豪国としても知られています。 その中で日本代表を束ねる監督は大きなプレッシャーがかかります。 そこで今回はWBC日本代表を務めた歴代監督をご紹介します。

日本をWBC初代王者に導いた「世界の王」

日本をWBC第1回大会で優勝に導き、通算本塁打868本塁打の記録を保持しているのが王貞治監督です。リーグは違えど、海外からもその記録は賞賛されています。 イチロー選手などを始めとする選手から、絶大な尊敬を持たれており、選手の招集にも大きな力を発揮しました。
采配もさることながら、大きなカリスマ性で選手のモチベーションを上げ、鼓舞し、価値への原動力となりました。 ソフトバンクホークス(ダイエーホークス)時代にも低迷するチームを常勝軍団に導いた実績が、生かされたのではないでしょうか。

監督としても「世界の王」へ

通算本塁打数世界1位ということで、「世界の王」と呼ばれることもあった王監督ですが、WBCでも優勝を遂げ、監督としても「世界の王」となりました。 王監督の采配は、基本的はあまり動かない采配でした。1番にイチロー選手、4番に松中選手を早々に固定。その他のメンバーもほぼ固定という采配でした。
しかし、迎えた準決勝。大会を通じて不調だった福留選手をスタメンから外しますが、準決勝という重要な舞台で代打に送ります。 その采配が的中し、福留選手は試合を決定づけるホームランを放ち勝利を収めました。 王監督は本大会で日本の得意な野球として、「スモールベースボール」を確立しました。

監督選考が難航した第2回大会

WBC第2回大会に向けての監督選考は、難航しました。
前年の2008年北京オリンピック。そこで日本は金メダルの大本命として出場しますが、優勝はおろか4位に終わってしまいました。 そのため、当時の代表監督の星野監督は世間から大きなバッシングを受けていたのです。
そういった中、リーグ制覇した西武の渡辺監督と、巨人の原監督の2名に絞られました。その結果、巨人の原監督が、セリーグ連覇などの実績を買われて、WBC第2回へ臨む監督となりました。

日本を連覇に導いた原監督の采配

最終的に、原監督率いる日本はWBC連覇という偉業を成し遂げました。 しかし、それも平坦な道のりではありませんでした。主力であり、チームリーダーのイチロー選手の不調が大会を通し大きく響いていたからです。
従来、巨人、原監督の采配は、割と選手を入れ替えることが多いので知られていました。それでもWBCでは不調のイチロー選手を一貫して起用し続けました。 大きな信頼を糧に、イチロー選手は決勝で勝ち越しタイムリーを放つこととなりました。 原監督の選手を信頼し、そして鼓舞する言動、采配は見事と言うほかありませんでした。

3連覇を目指した第3回大会

王監督、原監督とが2連覇を成し遂げた過去2大会。第3回大会で3連覇を期待され就任したのが、「ミスター赤ヘル」山本浩二監督でした。
過去2大会は、NPBの選手を中心とし、MLB所属選手がそれに入り、良いチームバランスで戦えていましたが、本大会ではMLB所属選手がすべて不参加で、全員NPB所属の選手のみで臨むこととなってしまいます。 その影響もあってか、日本は準決勝でプエルトリコに敗れ、3連覇の夢は潰えるのでした。

優勝を再び!挑んだ第4回大会

3連覇の夢が途絶え、日本に再び優勝を!というムードが盛り上がった第4回大会で「侍ジャパン」を率いることになったのは、2013年監督就任会見当時42才になったばかり、2012年に現役を引退した小久保裕紀監督でした。
監督が就任会見で掲げたのは、日本お得意の「スモールベースボール」(投手力を中心にした守り、細やかなプレー)を掲げていました。しかし、第4回大会で「侍ジャパン」が見せたのは、強い打撃でした。
小久保監督就任から4年。色々試行錯誤をした結果、スモールベースボールを展開するのではなく、海外勢と同じ強い打撃で戦える選手が育ったのでしょう。
優勝国アメリカに一点差と惜敗だった日本。第5回大会では、どのように進化した野球を見せてくれるのでしょうか?期待が高まります。

まとめ

日本は野球強豪国です。そのため、選手以上に監督にかかるプレッシャーも大きいものと思われます。 また、WBC大会参加選手の獲得や調整など、様々な難問も待ち構えています。 そんな重責に耐え、チームを優勝に導こうとしてくれた歴代監督たちには感謝しかありません。