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足元から始まるファインプレー。野球で使うスパイクの手入れの仕方とは

2017 2/9 09:26
野球 スパイク
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Photo by makieni/ Shutterstock, Inc.

打って、守って、走る。いずれも野球の重要な要素ですが、白球を追いかけたり全力でベースを一周するためにはスパイクの存在が欠かせません。丁寧に扱ってこそ安定したパフォーマンスの発揮につながりますが、そのために普段どういった手入れがベストなのかを考えていきましょう。

最初に知っておきたいスパイクの基本知識

まず最初に、スパイクがどのような素材で作られているのかを見ていきましょう。足の甲の部分は皮革や合成樹脂でできており、他のスポーツよりも走攻守の際の摩擦による負担が大きいので、丈夫な素材が使われています。
一方で足の底の部分は、安全性を考慮して少年野球やソフトボールでは樹脂・ゴム製のポイントスパイクとなっていますが、一般的には金属が使われています。これは地面を捉えやすくすることで、安定的なパフォーマンスを発揮するためです。

スパイクの金属部分の特徴

金属式のスパイクにも2つの種類があります。1つ目は、埋め込み式と呼ばれるものです。これは文字通り靴底に金属が埋め込まれているタイプのスパイクであり、軽量で突き上げ感がなく疲労を感じにくい、という特徴があります。半面、一度すり減ってしまうと取り替えがきかないので注意が必要です。
2つ目は、取り替え式です。金属の刃を靴底に埋め込んであるタイプのものであり、すり減っても自分で取り替えることができる半面、金属部分が多いので重みを感じ、疲労を感じやすくなります。

実際のスパイクの手入れ方法を考える

それでは実際にスパイクを手入れする手順を見ていきましょう。まずは、靴底の部分についた汚れを落とします。使い古しの歯ブラシを利用すれば隙間まで綺麗に取り除けます。次にヒモをゆるめた後、中敷きを抜いて、中に入り込んだ土や砂を取り除きます。
靴の甲の部分は、靴ブラシを使って力を入れすぎず丁寧に汚れをこすり落としていきます。その後靴クリームを薄く塗り込み、タオルで軽く拭き取ればツヤが出て綺麗な見た目となります。最後に、直射日光に当たらない風通しの良い場所で乾かせば、手入れが完了します。

雨などで濡れた場合のスパイクの手入れの仕方

金属製スパイクは湿気が大敵です。濡れたまま放っておくと靴底の金属部分が錆びて使えなくなってしまう恐れがありますし、甲の皮革の部分も亀裂が入ったり破れたりしてしまうからです。従って、雨の日のプレイ後は細心の注意が必要です。
手入れにおいて水で丸洗いは論外ですが、濡れタオルで拭いた時もその後すぐに乾いたタオルで拭きなおすといったケアが良いでしょう。スパイクの中に乾いた新聞紙などを丸めて詰め込んでおき、自然乾燥させるのも効果的です。

プロ野球選手が語るスパイクの重要性

プロ野球選手も、パフォーマンスを存分に発揮するために普段のスパイクの手入れを入念に行っています。2006年に阪神タイガースに入団、貴重な左のローテーション投手として活躍している岩田稔選手は、高校生時代からスパイクの重要性を認識していました。
投手は野手に比べスパイクの消耗が激しく、その結果投球時の足を中心とした体への負担が大きくて、ケガも多かったそうです。それを考慮して、雨用と練習用で履くスパイクを分けたり、毎日の手入れを怠ることはありませんでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか?野球において華麗なパフォーマンスを発揮するためには、プロ野球選手も行っているように普段からスパイクの手入れを入念にしておくことが重要だと言えるでしょう。心から野球を愛する人なら、地道な作業もしっかり行っておきたいですね。