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野球の指導者に必要なメンタル面の考え方

2017 2/9 09:26
野球 コーチ
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Photo by Joseph Sohm / Shutterstock, Inc.

野球を指導するにあたって、難しいのが選手のモチベーションの維持です。選手が練習の成果を試合で発揮するためには、モチベーションの向上が必須となります。これにはメンタル面のトレーニングを行う必要があります。ここではメンタル面の考え方についてご紹介していきます。

ミスをした選手に叱り飛ばすのはメンタル面でNG

選手はエラーなどのミスをすると、体が固くなってしまいます。そのタイミングで練習や試合で叱り飛ばすのは得策とはいえません。なぜなら、そのミスを反省し、悔しい思いをしているのは誰よりもその選手だからです。分かっていることを指摘されることは誰でも嫌なものです。選手のメンタルはズタズタになっていきます。重要なのは、次に同じようなミスをさせないことです。
しかし、怒らないからといって、指導者がそのミスに対して無関心なのもマイナスです。そこで、プレッシャーを与えずに選手に対して安心感を与えるような言葉をかけるようにしましょう。

ミスをしても全員でフォローをする雰囲気作りを行う

練習でのミスよりも試合での痛恨のミスは緊張感がけた違いな分、勝敗にも影響します。そこで練習の時からミスをしても責めず、身体の緊張をほぐすように声をかけあう雰囲気を作り上げることが大事です。大きな声が出れば緊張をほぐす効果があるからです。
また、野球はチーム全員で行うものという認識を持たせることも大切です。一人がミスをしても周りがカバーをすることでチームプレーが生まれます。誰かがミスをしても、周囲の選手を見るように指導していれば、一人で悩んで固くならずに次のプレーに備えることができます。

高圧的で否定的な言葉はマイナス

声のかけ方でも影響があります。メンタル面で強い人はなかなかいません。人は試合中でも試合展開でモチベーションが変わりやすいものです。練習の段階で、「○○してはいけない」といった高圧的で否定的な言葉をかけるのはメンタル面でマイナスです。
選手が自主的に行動したわけではなく、言われた通りのことしかできなくなるからです。言われた通りの行動には責任感が伴いませんし、自信にもつながりません。時には厳しい言葉も重要ですが、選手に自信をつけさせるためにも、自発的行動が行えるように指導していきましょう。

指導者にもイメージトレーニングは必要

メンタル面の管理という点では、指導者自身にもトレーニングが必要です。アマチュア野球といえども、やはり勝負事です。子どものころからバットとグローブを持っていた野球少年たちは、相手に勝利することで野球を好きになり続けてきたことでしょう。誰だって試合には勝ちたいものです。勝つことがモチベーションの向上にもつながっていきます。
指導者として自分のチームは勝利するために何が必要なのか。何が足りないのか。イメージトレーニングをすることが重要でしょう。

目標を明確に持って練習メニューに取り組む

選手に行わせている練習メニューも、意味があって行っているものなのか、その根拠とはどこにあるのか、これを説明できないと選手と指導者の間で溝ができてしまいます。選手と指導者の間でコミュニケーションが取れていないチームは、強くならないことは明白です。
選手一人ひとりの個性に合して行う個別練習メニューや、チーム力の向上に合わせた全体練習も、一つ一つにあるべき姿を描き、ゴール(目標)を明確にして選手に説明できないといけません。そのためにも、チームをどのように強くしていきたいかをイメージするトレーニングは重要といえます。

まとめ

指導者としてチーム力を向上させるには、選手を叱り飛ばすよりもミスをフォローできる雰囲気作りを徹底し、練習メニューに対しても常にチームや個人のあるべき姿をイメージして取り組む必要性があります。メンタル面で強くなったチームはモチベーションの向上にもつながり、試合で結果が出しやすくなるでしょう。