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【箱根駅伝2018】雪辱なるかシード権に一歩届かなかった帝京大学

2017 11/10 12:24hiiragi
男子マラソン
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バランスの取れたチームでシード権目標に臨んだ箱根駅伝2017

箱根駅伝2017に帝京大学は、前年10位の成績でシード校として出場した。箱根駅伝への初出場は1998年の第74回大会と日は浅いが、今回で連続10年18回目の出場となる。

ここ数年は、シード権を取ったり逃がしたりのシーズンが続いている。今年は下級生主体の編成ながら、上級生と下級生のバランスが程よく取れたチームに仕上がり、2年連続シード権を目標に大会に臨んだ。

1区では2年生の竹下凱選手が7位と、まずまずのスタートを切った。2区、3区、4区とそれぞれが実力を出し5区には4位でつないだが、5区に抜擢された3年生の佐藤諒太選手が重圧からか区間18位の走りで、11位と大きく順位を下げた。

総合11位で逃がしたシード権

復路はシード権をにらみながらのレースとなった。6区の2年生横井裕仁選手が区間9位の走りで10位に浮上すると、7区の1年生岩佐壱誠選手も区間8位と踏ん張り10位を維持した。

8区で11位に後退すると、9区では1年生の平田幸四郎選手が区間8位で走ったものの、現状維持が精いっぱいで10区のキャプテン4年生の加藤勇也選手にすべてを託した。

しかし加藤選手は区間19位と追い上げは叶わず、11位のままレースは終わった。 往路11位、復路12位、総合11位でシード権獲得はならなかった。

全員の力を結集予選会総合1位でつかんだ箱根駅伝2018

2017年シーズンになると、5月の関東学生陸上競技対校選手権大会では、2年生の田村岳士選手が1500m11位、4年生の佐藤諒太選手が10000m12位、3年生の畔上和弥選手がハーフマラソン4位と結果を残し、6月の全日本大学駅伝推薦校選考会では総合6位となり本戦出場を決めた。

そして10月に行われた箱根駅伝2018予選会では、総合1位で予選会を突破した。全体で7位、日本人では1位の3年生畔上和弥選手始め59秒台が3人いることは大きな貯金となったが、チーム10番目の4年生渡辺貴裕選手が全体で101位に入り、余計な時間を消費しなかったことも大きかった。

昨年の屈辱をばねによみがえった4年生の佐藤諒太選手

4年生の佐藤諒太選手は、千葉県の日本体育大学柏高等学校の出身だ。高校2年生で全国高校駅伝に出場した実績があるが、目立った活躍はできなかった。

大学に入っても1年生、2年生と大学駅伝への起用は見送られている。3年生になって出雲駅伝と全日本大学駅伝に起用されると結果を残し、箱根駅伝2017では登りの5区に抜擢された。

しかし緊張と重圧の中4位から11位に後退してしまう。試合から帰ると佐藤選手は「お前は弱い人より努力」と張り紙をして雪辱を誓った。

その成果か箱根駅伝2018の予選会では59分48秒とチーム3位のタイムを出し、予選会1位に貢献した。

チームの中心選手に名乗り、2年生の岩佐壱誠選手

2年生の岩佐壱誠選手は、徳島県の駅伝強豪校県立徳島科学技術高等学校の出身だ。高校2年生と3年生で全国高校駅伝に出場してどちらも1区を走っている。

大学では1年生で三大駅伝全てに出場し、箱根駅伝2017では7区を走り区間8位だった。2017年シーズンになると4月の記録会で10000mの自己新を記録したが、関東学生では10000m24位と平凡な順位に終わった。6月の全日本大学駅伝選考会にも選ばれていない。

しかし10月の箱根駅伝2018予選会では、自己新を更新する全体12位の59分44秒の走りでチームの中心選手に名乗りを上げた。