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【箱根駅伝2018】黄金世代の活躍で2年連続シード権を狙う法政大学

2017 11/10 12:24hiiragi
男子マラソン
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穴のないチームでシード権奪還を狙った箱根駅伝2017

法政大学は、箱根駅伝2017には予選会4位の資格で出場した。2年連続77回目の出場となったが、ここ数年は2013年の9位が最高で、2016年は19位、2012年と2015年は出場できていない。

今回は1年生に力があり、穴のないチームが出来上がって平均タイムもよくなった。2013年大会以来のシード権奪還を目標に大会に臨んだ。

往路には4年生を3名投入して先手必勝を図ったが、1区で9位、2区で13位と思うに任せない。4区で8位まで順位を上げるものの、5区で再びシード圏外に後退して往路は12位で1日目を終えた。

黄金世代1年生の活躍でシード権獲得

復路には4年生1名、3年生1名、2年生1名に1年生を2名投入した。すると6区の1年生佐藤敏也選手が快走を見せる。

下りのスペシャリスト、日本体育大学の秋山清仁選手から51秒遅れの区間3位で走り、8位にまで順位を上げた。もう一人の1年生青木涼真選手は、8区を走り区間9位の走りで総合8位を堅守した。

シード権への正念場となる10区では、2年生の東福龍太郎選手が区間5位の走りでゴールし、総合8位ながらシード権を獲得した。

2017年シーズンは三大駅伝全てに出場権

若い力で勝ち取った箱根駅伝のシード権は、チーム全体に自信を与えたようだ。

5月に行われた関東学生陸上競技対校選手権大会では、10000mで3年生の坂東悠汰選手が5位、2年生の佐藤敏也選手が17位に入り、5000mでは坂東悠汰選手が3位、3年生の福田兼士選手が12位に入った。ハーフマラソンでは3年生の鈴木亮平選手が17位に入っている。

6月に行われた全日本大学駅伝関東連盟推薦校予選会でも5位に入り、9校までに与えられる推薦権を獲得した。

10月に行われた2017年シーズン大学駅伝初戦となる出雲駅伝では、残念ながら襷をつなげなかったが、これで気を引き締めれば全日本大学駅伝、箱根駅伝2018は期待できそうだ。

2017シーズンに急成長3年生坂東悠汰選手

3年生の坂東悠汰選手は、兵庫県淡路島にある県立津名高等学校の出身だ。高校の3年間は強豪ぞろいの兵庫県では上位に顔を出せず、全国大会へは出場できなかった。

それでも、大学では1年生の箱根駅伝2016に4区で抜擢され区間15位で走っている。箱根駅伝2017では1区を任され区間9位の走りだった。

2017年シーズンになると5月の関東学生の10000mと5000mに5位、3位と立て続けに入賞した。9月のインターカレッジ5000mでも4位に入り成長を見せつけた。

下りのスペシャリスト誕生か黄金世代の一人2年生佐藤敏也選手

2年生の佐藤敏也選手は、愛知県の駅伝強豪校愛知高等学校の出身だ。2014年、2015年の2度全国高校駅伝に出場した。

大学に入るとすぐに箱根駅伝予選会のエントリー選手に抜擢されたが、競技には出られなかった。しかし箱根駅伝2017では下りの6区を任されると、いきなり区間3位の成績でチームのシード権獲得に貢献した。

6区ではすぐ後からスタートした日本体育大学の秋山清仁選手に抜かれている。下りのスペシャリストの走りを肌で感じ、何か得たものがあったのではないだろうか。 いずれにしても法政大学は6区の人選に悩むことはなくなった。