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インターハイの陸上競技で活躍した歴代選手たち・混合競技編

2017 6/13 12:41茶色野うさぎ
陸上
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出典 CHRISTIAN DE ARAUJO/Shutterstock.com

毎年開催される高校生のスポーツ大会「インターハイ」(Inter-High School Championshipの略)にはいろいろな競技がある。 今回はその中から陸上競技の混合競技というものにスポットライトを当ててみたい。 どんな競技なのか、過去に活躍した選手などを紹介していく。

混合競技という競技について

混合競技は、混成競技とも呼ばれる競技で、トラック競技、フィールド競技のいろいろな種目をひとりの競技者が順番に行っていき合計点を競う競技だ。一般的には男子十種競技、女子七種競技のことを指している。
男子十種競技は100m、400m、1500m、110mH、走幅跳、走高跳、棒高跳、砲丸投、円盤投、やり投げの10種目で、女子七種競技は400m、棒高跳、円盤投が除外される。また、男子高校生は棒高跳と円盤投を除外した八種競技を行っている。
英語で「デカスロン」という名前のこの競技の勝者は、キングオブアスリートと呼ばれるなど、真の陸上競技の王者を決める競技といえる。

2004年のインターハイを制した・池田大介選手(太成学院大学高)

2004年の島根インターハイで優勝したのは池田大介選手だ。小学生から本格的に陸上競技を始めた彼は、中学生の時にはジュニアオリンピックに出場、走幅跳、三種競技A、Bの3つの競技で優勝するなど、早くから才能を開花させていた。高3でインターハイ優勝を果たした後は日本大学に進学、日本インカレの十種競技に出場して2度の優勝を果たしている。
2009年は絶好調で、日本選手権での初優勝、同年のベルリン世界選手権の代表にも選ばれるなどの活躍を見せてくれた。また、世界選手権では7788点という自己ベストを更新、この記録は日本歴代6位の素晴らしい記録だった。

2004年のインターハイで準優勝・右代啓祐選手(札幌第一高)

2004年の島根インターハイで準優勝しているのが右代啓祐(うしろ けいすけ)選手だ。身長の高かった彼は中学から走高跳を続けていたが、高校入学後は同じ部活の生徒の中でもあまり目立つ活躍ができなかった。そんな中、やり投げに取り組み始めると陸上競技の才能が開花し始め、万能選手として八種競技で活躍を始める。
国士舘大学に進学後は日本インカレ優勝などの実績を残し、2011年にスズキに入社後は8000点超えをマークし、日本トップの選手へと成長する。2014年には8308点という日本新記録を大きく更新する素晴らしい成績を残し、2016年にはリオオリンピックの旗手を務めるなど、大舞台での活躍が増えてきている。

2008年のインターハイで優勝、中村明彦選手(岡崎城西高)

2008年の埼玉インターハイで優勝を果たしているのが中村明彦選手だ。走力と跳躍力のある選手で、高校生の時には走幅跳で世界ユース選手権に出場、2012年のロンドンオリンピックには400mHで日本代表に選ばれるなどの活躍をしている。
中京大学卒業後はスズキ浜松アスリートクラブに所属して活動を続けており、2016年の日本選手権では自己ベストとなる8180点という記録をたたき出して優勝、リオオリンピックの日本代表にも選出された。この時の8180点は日本歴代2位の記録にあたる素晴らしい記録だ。

2010年のインターハイで優勝した、谷浩二朗選手(滝川第二高)

2010年の沖縄インターハイで優勝したのは谷浩二朗選手だ。小学生からラグビーをやっていた彼だが、中学からはラグビー部がなかったこともあり、一転して陸上競技に打ち込む。身体能力の高さを生かして中学で四種競技、高校では八種競技に取り組み、高3ではインターハイで優勝するほどの実力をつけていく。
筑波大学に進学すると、十種競技として新たに取り組んだ棒高跳に苦戦。悩んだ末に出した答えが、再びラグビーに挑戦するというものだった。大学卒業後はラグビートップリーグの東芝に所属し、快速ウィングとして活躍している。

まとめ

インターハイで実施されている陸上競技の中から、混合競技である男子の八種競技、十種競技に注目して歴代選手たちの活躍を紹介してきた。 身体能力に優れた選手だけが活躍できる混合競技は、もっと注目されてもいい競技だ。
新しい世代の台頭に期待して、インターハイも応援していこう!