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箱根が生み出す『山の神』たち〈2〉

2017 1/16 12:15きょういち
山の神
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3代目は青山学院大学躍進の立役者

 2代目「山の神」柏原選手が卒業してから3年後の2015年、新たな「山の神」が生まれました。青山学院大学3年の神野大地選手です。

 神野選手の活躍でこの年、青山学院大学は箱根で初優勝。翌年も連覇を達成しました。

 2016年に社会人のコニカミノルタに進み、2017年のニューイヤー駅伝ではエース区間の4区を走りました。「山の神」のニューイヤーデビューとして注目されましたが、区間7位。同い年の服部勇馬選手(トヨタ自動車)にも負けてしまいました。

 期待されていた人からすると驚きだったかもしれませんが、「山の神」も平地ではただの人です。でも、今井選手のように長く続けていれば平地でも「覚醒」するかもしれません。いずれにせよ、神野選手もこれからの選手です。

これからも生まれるであろう「山の神」

 3人の「山の神」に共通するのは、大学時代から特別な注目を浴びてきたこと。そして、その注目が本来の平地の実力からは、あまりにも過大評価されたものであること。その過大評価が社会人となった彼らの中でギャップを生み出し、それに苦しんでいくということです。

 大学時代、箱根という人気スポーツの中で、ほかの駅伝ではあり得ない山登りをし、何人もごぼう抜きするのだから、スターにはなります。でも、それはあくまでも箱根における特殊能力だと、割り切って見てあげないと、選手たちも不幸になりますし、山登りだけ速ければ箱根に優勝できるという状況は、陸上競技の強化にはつながりません。

 そういう意味で、今年から5区の短縮には賛成ですが、2キロほどの短縮ではあまり意味がないと思います。おそらく、これからも「山の神」は生まれてくるでしょう。5区のエキスパートを育てることが優勝への近道だと、監督さんたちは知っているからです。

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