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もし陸上100mで日本が金メダルをとったらどうなる?

2016 10/17 10:21
オリンピック 陸上100m
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Photo by kovop58 / Shutterstock.com

陸上ファンの方へ今回お届けしたいのは「もし陸上100mで日本が金メダルをとったらどうなる?」というお話です。日本人がもし100m走の金メダリストになったらどんな影響があるのか知りたいですよね!陸上競技の花形100mのメダル予想もふくめて、ちょっと役に立つまとめをお送りします。

そもそも陸上100mで日本は金メダルをとれるのか?~過去の成績

そもそも日本の選手が陸上100mで金メダルをとることは可能なんでしょうか?
これまで開催されたオリンピックの統計をチェックしてみると、日本人が陸上で獲得したメダルは21個。そのうち純粋に「走る」ことを競う種目でのメダルは、1928年アムステルダムオリンピックでの人見絹枝選手800m銀メダルが第一号でした。最新のメダリストは2008年北京オリンピックでの男子400mリレーチームが銅メダル、2016年リオオリンピックでは銀メダルを獲得しています。しかし、金メダルは残念ながらマラソンだけ。
「走る」という競技に限定すると、日本人選手の成績は外国選手に大きく後れをとっているのが現実です。

そもそも陸上100mで日本は金メダルをとれるのか?~将来の可能性

日本人選手が陸上競技、特に短距離走で諸外国に後れをとっているのは事実。でもまったく可能性がないわけではありません。北京オリンピックの400mリレーで銅メダルを獲得していますが、400mリレーは4名の選手がそれぞれ100mを走ってバトンをつないでいく競技。それで世界3位になったのですから100mのように爆発的な身体能力を求められる競技においても、日本人には相当の資質があるといえるでしょう。
ただし、短距離走のタイムをあげるには個人の資質だけでは限界があります。抜群の素質をもった選手、優秀な指導者、生活の全てを競技に捧げられる環境…という3つの条件が不可欠でしょう。もっとも、陸上男子100mに限れば、最低でも9秒台でないと金メダルはほぼ不可能です。
まず10秒の壁を破ること。それが日本人選手に与えられた試練だといえるでしょう。

陸上100m日本人選手の期待の星は3名!

現在、日本の短距離競技界でもっとも期待されている選手といえば、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥、山縣亮太の3選手です。
日本記録10秒00にわずか100分の1に迫っている桐生祥秀選手がトップランナーだといえます。しかしほかの2人にも十分素質があります。
特にケンブリッジ飛鳥選手は、お母さんがあのウサインボルト選手の出身国ジャマイカ出身。美しい黒い肌の色を持つ選手です。実は、黒人の方がほかの人種よりも運動能力がすぐれているという科学的根拠はありません。ではなぜ100m走のメダリストはほぼすべて黒人選手かというと、メンタルの影響が大きいようです。社会が黒人に与えた「足が早いだろう」というレッテルがメンタルに影響し、潜在意識のなかで自分を鍛え上げるように働きかけるのだそうです。
ケンブリッジ選手も黒人の血を引くことがメンタル面で良い影響をおよぼし、結果としてタイムの向上、そして金メダルへとつながる可能性があります。

陸上100mで日本が金メダルをとったら…メディアの反応は?

もし日本人選手が、男女問わず、陸上100mで金メダルをとったら、間違いなく国中がお祭り騒ぎとなり、すべてのメディアはしばらくのあいだその話題でもちきりになるでしょう。
過去にそれに似た前例があります。北京オリンピックの400mリレーで、日本男子チームは見事銅メダルを獲得しましたが、そもそも男女通じて400mリレーの日本チームがオリンピックの決勝に進んだのははじめてだったのです。決勝レースに進んだだけだというのに、街では新聞の号外が飛び交い、連日テレビなどでもその話題で持ちきりでした。そして、奇跡としかいいようのない銅メダル!日本中がパニックのようなお祭り騒ぎになったことは記憶に新しいところです。
陸上100mといえばオリンピックの全競技のなかでも最高の花形競技です。その表彰台の一番上に日本人がのぼり、君が代が流れ、日の丸が掲揚される…想像しただけで夢のような話です。

陸上100mで日本が金メダルをとったら…本人の人生への影響

陸上100mで金メダルをとったら、応援していた国民が大喜びし、お祭り騒ぎになるのは当然のこと。でも、時間がたてばその興奮は鎮まります。
しかし選手本人はそうはいきません。むしろオリンピックが終わったあとに、さまざまな生活の変化が起きるでしょう。CM契約やテレビ出演の数はうなぎのぼり。国内の陸上大会などイベントにゲスト出演する仕事も爆発的に増えます。競技人生が終わったあとも、「オリンピック金メダリスト」という称号が一生ついてきます。出身地の名誉県民や国民栄誉賞を受賞することも間違いありません
ただそれらの栄誉ある称号は本人にとって重いプレッシャーにもなります。競技者としてだけでなく、道徳的・倫理的にも模範的な行動をする人物であるように社会から求められるでしょう。

まとめ

日本人がオリンピックの陸上100mで金メダルをとる…夢のような話ですよね!でも不可能ではありません。実現するのがいつになるかはわかりませんが、その日を夢見ながら、わたしたちも応援していきましょう!