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柔道の花形!投技の名選手を紹介!

2016 10/12 03:34
柔道
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Photo by ostill/Shutterstock.com

柔道の花形と言っても良い「投技」。派手に相手を投げ飛ばす姿には惚れ惚れする。 今回はそんな柔道の投技の名選手を紹介していく。

柔道の父、嘉納治五郎の美し過ぎる浮腰

柔道をスポーツとして完成させたのが、1860年生まれの嘉納治五郎さんという方だ。この方は教育者としても知られており、柔道の技術の指南だけでなく普及促進にもその力を発揮した。彼の存在がなければ、今日の柔道も存在しなかったといっても良い。
得意とした投技は「浮腰(うきごし)」。引き足と腰の回転から繰り出される技だ。この浮腰を嘉納さんが使うと別格だったようで、投げられた柔道家はその技の美しさに涙するほどだったそうだ。

嘉納治五郎の直弟子!福田敬子

嘉納治五郎さんの直弟子として有名な方の中に福田敬子さんという方がいる。彼女は嘉納治五郎さんの師匠だった天神真楊流柔術の祖である福田八之助さんの孫だ。
嘉納治五郎さん同様、彼女も世界をまわって柔道の普及に努めた。やがてパーキンソン病にかかり身体が不自由になるが、その後も普及と指導は欠かさなかった。 後年「得意技は?」との質問に、「特にないですよ」と笑って返したが、現役時代は軽い足さばきを武器に多くの柔道家を投げていたようだ。

膝をつかせただけでも勝ち?徳三宝の強さ

次にご紹介するのは、徳三宝(とくさんぽう)さんという柔道家だ。生まれは1987年で、東京大空襲の折に亡くなった。 彼の投技は相手を叩きつけるというよりも、スッと提灯をたたむかのような綺麗な投技。派手にドシーンというよりは、相手の力を上手く流すことに長けていたようだ。 現役時代は最強クラスの柔道家。体勢を崩さないことから、「野中の一本杉」と呼ばれたり、「徳三宝は膝をつかせた時点で勝ちに値する」とまで言われた。

柔道の神様、三船久蔵

三船久蔵さんは「空気投げ」と呼ばれる技を使った伝説級の柔道家だ。柔道家の最高位である十段の認定を受けており、空気投げに代表される新技の開発、後進の育成にも努めた。柔道の神様とも呼ばれている。 空気投げは、相手の足や腰を払うことなく、力の受け流しのみで体勢を崩して地に落とす技。まさに柔道の神髄とも言える技だ。
三船さんは小柄な体格ながら、この技を使って大柄な柔道家もあっさりと倒していった。あまりにもあっさりと相手が倒されていくさまは壮観だ。

幻の技、山嵐を扱う西郷四郎

西郷四郎は明治期の柔道家で「山嵐」という技を得意とした人物だ。 山嵐は背負い投げと払い腰をかけ合わせたような技なのだが、現在の柔道ではこの技を教えない。この技は、現在のルールでは反則にあたる、相手の袖襟に手を入れるという動作が伴うためだ。
また、ルール上の縛り以外にも、別の技でもっと効率の良い技が出てきたため、使われなくなった。そんな山嵐だが、西郷さんが使う山嵐は驚異的な決定力を誇っていた。

まとめ

投技を得意とした人には、柔道の父と呼ばれる嘉納治五郎さんを筆頭に多くの柔道家がいる。 その技術の披露とともに、柔道自体の普及に努めた人物も大勢存在している。 彼らの功績を讃えるとともに、これからの日本柔道がより一層発展することを祈る。