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高校バレーの頂点を決める3大全国大会!みどころと違いは?

2017 6/13 12:41吉田 和喜
バレーボール
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Photo by Billion Photos/Shutterstock.com

インターハイや国体、春高バレーとそれぞれ呼ばれ方の異なる高校バレーの3大全国大会だが、どれもその年の日本一を決めるための大会だ。それぞれの大会の特徴をよく理解するとより試合観戦が楽しくなる。

日本一を決める全国大会は全部で3回

おそらくバレーボールで一番知名度の高い全国大会は、春高バレーと呼ばれる全日本バレーボール高等学校選手権大会だろう。フジネットワーク各局で試合の様子が中継されているので、他の全国大会は知らなくても春高バレーは見るという方も多いかもしれない。
春高バレーも含めて日本では現在全国大会が年に3回開かれている。それぞれの特徴の違いを理解すると、バレー観戦がもっと楽しくなる。

総当たりで真の実力が試されるインターハイ

・正式名称 全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会
・開催時期 8月

インターハイとよく呼ばれるが、これは「インターハイスクール」の略称だ。毎年真夏の8月に開かれ、予選は5月、6月に行われる。3月に最上級生が引退し、世代交代した後の最初の全国大会だ。試合形式は予選を勝ち残った全国56校を4校の14グループに分けて行う総当たり戦の後、各グループ上位3チームによるトーナメント戦を行う。
総当たり戦で各グループのトーナメント進出校を決めるので、勢いだけでなく確かな実力が求められるのが特徴だ。また新1年生が入部数か月でレギュラーを獲得して大活躍するなど、ノーマークだった有力選手が急に全国の場に登場したりする。

代表高校か選抜チームで挑む国体

・正式名称 国民体育大会バレーボール競技
・開催時期 9月/10月

正式名称に国民体育大会とあるように、国体は高校生だけでなく成人の部の大会も開かれている。高校生が戦うのは少年/少女の部だ。ただし出場に関しては各都道府県ごとに決まり、好成績の高校が出場することもあれば、県内の学校から選抜メンバーを集めてチームを作ることもある。
試合形式はトーナメント戦だ。過去の優勝チームを見ても、選抜チームで出場する場合は少なくなく、普段ライバルとして対戦している各校の有力選手たちが同じユニフォームを着て同じチームで他県と戦っているのは、なかなか見られない光景だ。それぞれの有力選手を集めたドリームチームの活躍に注目しよう。

テレビ中継も含めた知名度抜群の春高バレー

・正式名称 全日本バレーボール高等学校選手権大会 
・開催時期 1月

昔は毎年3月に開催されていたが、2010年より1月に変更することで3年生でも各校の方針によっては参加できるようになった。開催日程は5日間で開会式・閉会式も含めた6試合を消化するスケジュールで、第3日目には3回戦と準々決勝の2試合が行われる。準決勝と決勝戦は国際大会にも使われる東京体育館のセンターコートで行われる。
3年生最後の大会ということで、負ければ即引退を意味する。中には試合後コート上で泣き崩れてしまう選手たちもいる。試合形式はトーナメント戦で5日間で6試合というスケジュールなので、勢いが重要だ。調子のよいチームが強豪校を破り金星をあげる……といったドラマが毎年ある。

もっと高校生の活躍がみたいという方は他の大会も注目!

高校生の頂点を決める3大大会以外にも高校生の活躍を見たいという方におすすめの大会もある。
それが「黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会」だ。春高バレー優勝校に加えて、大学インカレ上位4チーム、チャレンジリーグ上位チーム、プレミアリーグ全チームがブロックで分かれ総当たりで対戦し、その後各組上位2チームでリーグ戦を行い、各組1位が決勝トーナメントに進む。
高校生チームが大学上位のチームや実業団のプレミアリーグチーム相手にどこまで食い下がれるか毎年話題となる。例えば2016年の第65回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会では下北沢成徳高校がプレミアリーグのデンソーを破る快挙を遂げた。高校生チームがプレミアリーグに勝利したのは大会史上初の出来事だった。

まとめ

日本の高校生の頂点を決める3大大会の違いや見どころを紹介した。それぞれ対戦形式や参加形式が異なるので、特徴をよく理解していると、高校生プレーヤーたちの活躍がより楽しむことができる。若きプレーヤーたちのこれからの活躍に期待しよう。