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これぞ大相撲!見ているだけで力が入る歴代の名勝負5番

2017 5/8 19:55茶色野うさぎ
大相撲
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出典 J. Henning Buchholz/Shutterstock.com

大相撲の歴史の中ではたくさんの名勝負が生まれてきた。どれも甲乙つけがたいところはあるが、今回はその中でも見ているだけで力がはいってしまうような歴代の名勝負を5番紹介していく。

歴代名勝負その1、栃錦関VS初代若乃花関

昭和の相撲黄金期の一つとして有名な「栃若時代」を支えた二人の名勝負としてあげたいのが、昭和28年3月場所7日目の一番だ。当時大関の栃錦関に新進気鋭の前頭三枚目・若乃花関が挑んだこの一番では、立ち合いから激しい差し手争いが展開された。
右の前まわしをつかんだ栃錦関の「出し投げ」と「つり」で激しい攻めが続き、若乃花関がしのぎ、頭をつけた栃錦関の元結は切れ、ザンバラ頭になりながらも激しい攻防が続いた。両者動きが止まったところをみて水入りし、栃錦関は髪を結いなおして再開。がっぷり四つの状態から再開すると、振り回してからの外掛けで栃錦関に軍配が上がった。

歴代名勝負その2、北の湖関VS輪島関

金色のまわしがトレードマークの横綱・輪島関と、破竹の勢いを見せて横綱に上り詰めてきた北の湖関との大一番も、名勝負として有名だ。昭和52年3月場所千秋楽の一番、全勝優勝を狙う北の湖関と2敗の輪島関の対決だ。
立合いから輪島関が左の下手、北の湖関が右の上手を引く形になり、北の湖関の強烈な出し投げを輪島関がしのぐ展開になった。圧倒的な強さを見せる北の湖関の攻撃を、輪島関は下手投げを打ちながらしのぎ、館内は大いに沸いた。膠着状態になると水入りし、再開後は両まわしを取り合う形で力比べのような展開に。
最後は北の湖関がつり出しで勝負を決めたが、横綱・輪島関の意地を見せたこの一番に観客も大喜びだった。

歴代名勝負その3、武蔵丸関VS二代目貴乃花関

平成の大横綱として君臨するものの、ケガや病気で不調が続いた横綱・貴乃花関だったが、相手に圧力をかける重厚感のある押し相撲で復活をはたした。当時のライバルの一人、ハワイ出身で曙関につづいて横綱になった武蔵丸関との優勝決定戦も、忘れられない大一番だった。
平成13年5月場所、完璧な相撲で13連勝した貴乃花関だったが、14日目で半月板損傷。直後の千秋楽の武蔵丸関戦で動きが悪い貴乃花関はあっさり負け、優勝決定戦へ。誰もが心配し危ぶむ中、貴乃花関は強い攻めの上手投げで勝利した。その際の「鬼の形相」と、当時の小泉首相の「痛みに耐えてよく頑張った」という有名なフレーズは、世間にも取り上げられた。

歴代名勝負その4、二代目貴乃花関VS朝青龍関

感情を露わに戦う朝青龍関は平成13年に初入幕をはたすと、翌年の平成14年9月場所では早くも大関に昇進した。丁度ひざのケガで長期休養していた横綱・貴乃花関もこの9月場所で復帰をはたし、両者の優勝争いが展開された。11日目に取り組みが組まれると、引退もささやかれる貴乃花関に対して朝青龍関が引導をわたすのではないかと予想する人もいた。
取り組みは朝青龍関の「のど輪」「突き押し」「張り手」が激しいケンカ相撲を貴乃花関も受けて立つ形に。激しい攻防の末に、朝青龍関がもろ差しで前に出るが、貴乃花関が踏ん張っての上手投げで勝利。悔しさを背に、花道を下がっていく朝青龍関の大きな声は、テレビでも放映された。

歴代名勝負その5、朝青龍関VS白鵬関

モンゴル出身力士として大横綱に上り詰めたこの二人の激闘も忘れられない。勢いのある相撲をとる朝青龍関と、正統派の相撲をとる白鵬関はライバル関係のイメージがある。平成19年には不祥事などもあり、謹慎を経験した朝青龍関だが11月には解除され、平成20年1月場所で復帰 。前年に年間最多勝を初受賞し、この場所でも非常に調子が良かった横綱・白鵬関。この二人が千秋楽で13勝1敗の相星で激突した。
白鵬関のはり差しに対し、朝青龍関もひるまずに押し返し、白鵬関の右下手が十分となりひきつけると、朝青竜関も両まわしをつかんでがっぷり四つのひきつけあいとなった。じりじり攻め込んでいく白鵬関と力尽き追いつめられる朝青竜関。力の入る展開に観客も沸く中、最後は白鵬関の上手投げで勝負が決まった。

まとめ

大相撲の歴史に残る歴代の名勝負を5つピックアップして紹介してみたが、いかがだっただろうか?
今回紹介したのは、たくさんある名勝負の中の5つにすぎない。それぞれ好きな名勝負をランキングしてみはどうだろう。