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大相撲きっての「いい男」勢関の気になる情報まとめ

2017 3/22 18:28takuo-haaan
相撲,ⒸShutterstock.com
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Photo by J. Henning Buchholz / Shutterstock.com

力士の四股名は多種多彩だが、「勢(いきおい)」というたった一文字の四股名を持つ現役力士をご存知だろうか?30歳となり、ベテランの域に足を踏み入れた勢関は、日本人離れした体格に加え、その歌声の見事さやイケメンぶりでも有名な大人気力士だ。

祖母への想いが角界入門の決め手?情に厚い勢関の感動エピソード

勢関は、1986年10月に大阪府で生まれた中堅力士だ。
大相撲力士のほとんどは、小学生時代から子供相撲で優勝の常連の場合が多い。優秀な力士は、中学高校と強豪相撲部に国内留学し、卒業後は相撲の超強豪大学に進学、もしくは相撲部屋からスカウトされるというようなエリートコースをたどることも少なくない。
ところが勢関は、小学生時代こそ全国大会準優勝という成績を残しているものの、なんと中学卒業後は1人暮らしをし、フリーター生活を送っている。好きな相撲の道を選ぶことなく悶々とした日々を送る中、大好きなおばあちゃんが世を去る。その葬儀に、生前から縁のあった先代伊勢ノ海親方が列席したことを伝え聞いた勢関は、力士になる夢をかなえるべく伊勢ノ海部屋の門をたたくのだ。

天性の体格と運動神経で関取となった勢関

勢関の相撲は、日本人離れした体格を活かしたスタイルが特徴だ。身長は194センチもあるのに体重は154キロに留まっている。これは余計な脂肪がなく、全身が筋肉で覆われている証拠だ。
生まれ持った運動神経も抜群で小学生時代には、未経験で参加した相撲大会でいきなり優勝している。その素質を見込まれて地元の相撲道場にスカウトされた勢関は、そこで相撲の基礎を仕込まれる。
伊勢ノ海部屋に入門した勢関は、翌2005年に初土俵を踏み、2006年には早くも幕下に昇進する。しかし、体格と素質だけでは全国から集まる相撲のエリート達に太刀打ちすることはできない。「十両に上がる」つまり「関取」という一人前の力士になるには、2011年9月場所まで待たなければならなかった。

うますぎて本職と誤解されるかも!?角界一の歌声を持つ勢関 

現役力士のなかで、群を抜いて歌の上手い力士が勢関だ。あまりにも上手いため本場所の前夜祭などでは、必ず勢関の歌のコーナーが設けられお客さんから拍手喝采を受けている。
勢関がなぜそこまで「歌うま」なのかというと、育った環境が影響しているようだ。勢関の実家は大阪でお寿司屋さんを営んでおり、店内には有線放送でいつも演歌が流れていて、子供のころから知らず知らずのうちに演歌の歌いまわしを覚えてしまったそうだ。
レパートリーもやはり演歌で、十八番は「みちのくひとり旅」だそうだ。

SNSが大好きで、ブログやフェイスブックで積極的に情報発信

ブログやツイッター、フェイスブックなどのSNSは、いまや圧倒的な人気だ。角界でも同様で、巡業の様子やプライベートでのちょっとしたエピソードなどをSNSにアップしたり、面白い話題をリツイートしたりする力士が増えている。なかでも勢関はSNSによる情報発信に熱心なことで知られており、オフィシャルブログとフェイスブックを持っていて定期的に更新を続けている。特にブログは2011年から記事を更新しており、角界でも指折りのブロガーでもあるようだ。

有力なタニマチは人気の証。勢関の支援者はあの有名人

力士の収入源は二つに分類できる。一つは一定の番付があるすべての力士に支給される「給与」。勝利力士に与えられる懸賞金もここに含めることができる。
もう一つが「タニマチ」から受ける支援だ。タニマチとは「谷町」と綴る。その昔、大阪の谷町という場所に実在した相撲ファンの医者が、自分の医院にきた力士から治療代を受け取らなかったらしいというエピソードに由来している。
タニマチは興行のチケット代を負担したり、豪華な後援イベントを開いて力士を元気づけたりと、主に金銭面からサポートをしてくれる。
角界でも指折りの人気力士である勢関にも、やはり有力なタニマチがついてサポートしている。よく知られているのが、美容整形外科医の高須克弥さんだ。彼のパートナーである漫画家の西原理恵子さんも勢関の大ファンであり、勢関の化粧まわしは西原さんがデザインし、高須さんが費用を出して作ったものだそうだ。

まとめ

決して、取組みの結果だけでは人気力士にはなれない。異色の経歴やルックス、歌の実力など、本来力士とは関係のないような要素も人気を左右するようだ。30代となり中堅力士の仲間入りをした勢関、これからどのような活躍をしてくれるのか、楽しみだ