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"大関"に昇進!相撲界注目の『高安関』に迫る

2017 3/22 18:28kinsky
大相撲春場所,Shutterstock.com
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Photo by J. Henning Buchholz/Shutterstock.com

昨年1度大関獲りにチャレンジして失敗しているが、1月場所では好成績を収め、再び上を目指すチャンスが巡ってきた大相撲の大関候補の最右翼と期待されている高安関。そんな高安関の成績や特徴に注目。

茨城県出身で、中学卒業とともに角界入り。2005年に初土俵

高安関は茨城県土浦市の出身で現在26歳。本名は四股名と同じで高安晃さんだ。現在は新横綱の稀勢の里と同じ田子ノ浦部屋に所属している。身長187センチ、体重177キロと力士として理想的な体格に恵まれている。
中学時代は野球部に所属していたが、親の勧めもあって2005年3月の中学卒業とともに元横綱の隆の里親方が運営していた鳴門部屋に入門し、3月場所で初土俵を踏んだ。順調に勝ち星を挙げて徐々に番付を上げて行くが、稽古の厳しさに耐えきれず部屋からの脱走を試みたこともあったそうだ。

高安関は平成生まれで初の関取誕生と、当時話題になった

高安関は入門から5年目の2010年9月場所で、西幕下13枚目で7戦全勝の優勝を飾り、次の11月場所で待望の十両入りを果たす。この時、同時に十両昇進した舛ノ山さんとともに、平成生まれで初の関取誕生と話題になった。
新十両となった11月場所で11勝4敗、続く2011年1月場所で9勝6敗、5月場所(3月場所は中止)で8勝7敗と十両で3場所連続勝ち越しを決めて幕内昇進を決定付けた。新入幕となった2011年7月場所でも大健闘し9勝6敗と勝ち越した。

所属部屋の変更が大きな契機になり飛躍

高安関は幕内昇進後、得意の突き押しに磨きをかけ左四つからの強烈な寄り身という型も身に付け、上手捻りも得意技にするなど組んでも安定した相撲が取れる順応型力士として、さらに評価が高まりした。
しかし、幕内では大きく勝ち越しして上位に番付を上げると、次の場所は上位の壁に跳ね返され大敗を喫するという繰り返しの状況が続いていた。それでも2013年には所属部屋の師匠が名跡変更し、田子ノ浦部屋所属の力士となったことが飛躍への契機となった。

2場所連続で2桁勝ち星を上げ初の大関獲りに挑むも失敗

高安関は2015年春に行われた巡業のトーナメント戦で見事優勝を飾り、賞金100万円を手にしたことで自信が付いたのか、大負けも少なくなり幕内の上位に定着する。そして2016年に入ってからは7月場所西小結で11勝4敗の技能賞、翌9月場所は関脇に昇進し10勝5敗で敢闘賞を獲得。
2場所連続の2桁勝ち星を挙げたことで、11月場所は大関獲りに挑む場所となった。しかし、中日までに4敗を喫し12日目に負け越しとなり、高安関にとっての初の大関獲りは失敗に終わった。

兄弟子の稀勢の里が横綱に昇進し、刺激を受けて再度大関を目指す

高安関は2016年11月場所で負け越し、次の2017年1月場所では小結に陥落したが、白鵬関と鶴竜関の横綱2人と照ノ富士関、豪栄道関、琴奨菊関の3大関を倒すパワー相撲で11勝4敗と大活躍。2度目の大関チャレンジの資格を得た。
また、同部屋の兄弟子である稀勢の里関が優勝して横綱に昇進したことで、高安関は優勝パレードの車に同乗したり、土俵入りの太刀持ちを務めるなどスポットを浴びた。そして、今年大関取りが成功すれば、部屋としても同じ年に横綱と大関が誕生するという快挙を達成する。

まとめ

2016年に入って強さが増した高安関は、大関に1番近い力士と言われている。同じ部屋の稀勢の里関が綱取りを達成したことで、次の期待は高安関の大関獲りに集中している。高安関の今後の活躍に注目しよう。