「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

潔さに魅せられる!「女子相撲」の魅力

2017 3/3 09:51
女子 相撲
このエントリーをはてなブックマークに追加

Photo by Stanislaw Tokarski/Shutterstock.com

密かに人気を集めているアマチュア「女子相撲」。 大きな身体のプロの力士が戦う大相撲とはまた雰囲気が異なり、アマチュアの女子相撲は体重別で試合が行われます。 凛とした雰囲気とその戦いぶりがとても格好良い女子相撲の魅力を紹介したいと思います。

女子相撲とは?

1996年に生まれた新しいスポーツ、女子選手が行うアマチュア相撲。発足当初は「新相撲」と呼ばれていました。ヨーロッパでの競技人口も多く、1999年にはドイツで女子相撲初の国際大会が開催されました。
相撲というとプロの大相撲のイメージが大きく、体格の良い選手が戦うスポーツと思われる方も多いかもしれませんが、女子相撲は体重別で試合が行われており、小さな身体で力強く戦う選手も多く見られます。 日本の国技でもある「相撲」。アマチュア相撲を取り仕切る日本相撲連盟は、オリンピックの正式競技採用を目標に掲げています。

女子相撲のルール

女子相撲のルールは、男子のアマチュア相撲とほぼ同じで、両者が両手をつき静止、その後の審判の掛け声で試合が始まります。
女子相撲の特別なルールは、「ぶちかまし」や「顔を狙った張り手」などが禁止されており、ユニフォームはレオタードとまわし(グラップリングパンツ)を着用することです。ちなみに、アマチュア相撲では男子も肩より外から振りかぶる張り手は禁止されています。 また、試合開始後、3分経過しても勝負がつかない場合は、一度中止して「取り直し」をします。

女子相撲の公式試合

国内における女子相撲の全国大会である「全日本女子相撲選手権大会」2016年度の第21回大会は、大阪府堺市にある大浜公園相撲場で開催されました。
本大会の団体トーナメントでは、静岡県が3年ぶり2回目の優勝を手にしました。また、大学の相撲部で強豪チームと言われる日本大学、立命館大学の選手たちも活躍。個人戦も白熱した試合を繰り広げました。 また、同会場においては、国際女子相撲選抜も毎年4月に開催されています。

ジュニア世界一 野崎舞夏星選手

テレビCMにも出演していた、野崎舞夏星(まなほ)選手。可愛らしい顔立ちに細身に見えるその身体はまるで筋肉の塊。特に、足腰の強さは抜きん出ています。2014年8月に行われた世界女子ジュニア相撲選手権大会の軽量級で見事優勝を勝ち取りました。2016年度の選手権大会では、肩の故障からの調整が間に合わず、悔しい思いをしました。
プロレス好き家族のもとで育った野崎選手は、幼い頃からレスリングを始め、相撲の大会にも多く出場していたのだそうです。高校では柔道部に所属しており、160cm、60kgと相撲選手としては小柄な体格ですが、過去のレスリングや柔道の基礎を生かしたスピーディな技を決めてくれます。

軽量級世界一 山中未久選手

2013年、ロシアのサンクトペテルブルクで行われた「スポーツ・アコード・コンバット・ゲームズ」の女子相撲・軽量級で見事優勝を飾った立命館大学相撲部4年生の山中未久選手。幼い頃から相撲に魅せられ、高校時代は女子も受け入れてくれる相撲部があった静岡商業高校に進学。当時の夢は世界チャンピオンと語っていましたが、立命館大学に進学し、2年生の時に見事世界チャンピオンの座を手にしました。
過去には女子が相撲をすることをからかわれるなど、辛いこともあったようです。小柄な身体を活かし、低い重心と鋭い出足で攻めの姿勢を崩さない山中選手の試合は、とても見応えがあります。

まとめ

じわじわと盛り上がりを見せる女子相撲の魅力をご紹介しました。 日本の国技「相撲」をとる女子選手たちの格好良さ。生で見るとその迫力に驚かされます。 ぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。