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知っておきたい!大相撲の年寄株についてわかりやすく解説!

2016 11/8 19:20
相撲
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Photo by Inked Pixels / Shutterstock.com

大相撲の年寄株。言葉だけは聞いたことがあるが、どのような仕組か知っている人は少ない。 今回は、少しわかりづらい年寄株について解説する。

大相撲には様々な歴史やルールがある

大相撲というのは、そもそも神事としての側面が強い競技だ。職業としての相撲の歴史が始まったのは江戸時代と言われており、数百年という長い歴史を持っている。日本の国技とされており、現代においても熱狂的なファンが多いスポーツだ。
神事として行われてきた背景上、他のスポーツにはない相撲独自の文化や風習も数多くある。今回ご紹介する年寄株にしても、相撲の世界にしかない文化と言われれている。
では、年寄株というのはいったいどのようなものなのだろうか?

年寄株とは

年寄株は、別名「年寄名跡」とも呼ばれており、日本相撲協会の中で年寄を襲名することができる権利のことを言う。
年寄になることで、現役引退後に相撲協会の中において、さまざまなことで優位に立つことができる。年寄株を持っていることにより、相撲協会の役員に選出されることができるようになるのだ。
相撲協会の役員になれば、これまで力士として相撲に関わってきたことを生かして、今後の相撲界を担う運営を行っていくことができる。また、年寄株を持っていないと、自分自身の相撲部屋を開くことができないので、現在相撲部屋を開いている人は全員が年寄株を持っているといえる。
ちなみに、年寄株を保有しているだけで年寄を襲名しないという選択も可能となっている。

年寄を襲名する条件

年寄株を保有していると、年寄を襲名することができるのだが、持っていれば誰でも襲名できるというものではない。年寄を襲名するためには一定の条件をクリアしなければならないのだ。
前提条件として、日本国籍を持っている力士だけに権利がある。まず第一に、大相撲において最低でも小結以上の番付になっている必要がある。第二に、幕内に在位していた回数が通算で20場所以上であること。そして第三に、十両以上の関取として30場所以上戦った力士であること。
これらの条件を満たした力士だけが年寄になる権利を持つ。

年寄株の取得方法

年寄株には数の制限がある。それは、必要以上に多くの年寄の蔓延を防ぐためでもある。年寄株は全部で108あるが、親方が108人いるのかというと、決してそういうわけではない。なぜなら、親方の中には複数の年寄株を保有している人もいるからだ。
では、新たに引退を考えており、年寄を襲名したい力士はどうするのかというと、すでに保有している年寄から購入するという方法が取られる。噂では1億円以上するとも言われる年寄株を巡って、金銭問題が持ち上がることもある。

まとめ

今回は大相撲の年寄株について簡単に解説した。 年寄株は、親方になるために必要なものであり、時には金銭で売買されるものなのだ。