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【2017-18】セリエAで移籍の噂があるDFを分析

2017 6/28 18:44dada
bonucci
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最後尾の司令塔!レオナルド・ボヌッチ

レオナルド・ボヌッチ選手はユヴェントスFC(以下、ユヴェントス)とイタリア代表で不動のCBで、空中戦に強いことで有名だ。ヘディングでのシュートも強烈で、ユヴェントスの攻撃のオプションの一つになっている。

さらには前線へのロングフィードが得意で、最後尾からでも前線にスペースを見つけては速く正確なパスを放り込む。EURO2016でもその才能をしっかりと世界にアピールし、チェルシーFC(以下、チェルシー)やマンチェスター・シティFC(以下、シティ)からの強い関心が寄せられている。

チェルシーにはイタリア代表で一緒に戦ったアントニオ・コンテ監督がいるため、一時は本当に移籍してしまうのではないかという緊張感が漂った。ユヴェントスとイタリア代表には、ボヌッチ選手、アンドレア・バルツァッリ選手、ジョルジョ・キエッリーニ選手からなる不動の3バックが存在する。ユヴェントスにとってこの陣形を崩すことは、イタリア屈指の3バックが失われることに繋がるため、一人として流出してはならない。

結果的に2016年12月にボヌッチ選手は、「私の身体はユヴェントスに縫い付けられている」とクラブへの愛を語り、2021年まで契約を延長した。
ただ、プレミアリーグの金満クラブはいざとなれば、どれだけでもボヌッチ選手に大金を積むことができる。彼の去就はこれからも安定しないだろう。

どんな選手もシャットアウト!ジョルジョ・キエッリーニ

ジョルジョ・キエッリーニ選手は、前述のボヌッチ選手と同じユヴェントス・イタリア代表の不動のCBだ。
対人戦に強いだけでなく、相手攻撃陣の動きを読むことができるため、クリーンなディフェンスで攻撃をシャットアウトすることができる。キエッリーニ選手のこの読みの深さが、守備の要となっており彼無しで堅守は成り立たない。

キエッリーニ選手は、元々SBとしてプレーしていたため、1対1のディフェンスだけでなく攻撃参加にも定評がある。ボールを上手くコントロールし、味方に繋ぐことも自身でゴールに迫ることもできる。

キエッリーニ選手もやはり、コンテ監督率いるチェルシーのターゲットとなっている。チェルシーは主将ジョン・テリー選手の退団が決まっており、キエッリーニ選手のようなベテラン選手は絶対欲しいところだ。

ただ、ボヌッチ選手と同じくユヴェントスに深く腰を下ろしているため、獲得はかなり難航しそうだ。

ローマでやることは無くなった?コスタス・マノラス

ASローマ(以下、ローマ)でプレーするコスタス・マノラス選手は、このクラブで一躍スター選手となった。
前所属はギリシャの名門オリンピアコスFCだが、国際タイトルには手が届かない小さなクラブだ。 コスタス・マノラス選手のローマへの移籍は大きなステップアップであり、彼が日の目をみるためのチャンスとなった。

ただ、2016年の7月には年俸のアップを含めた契約の延長交渉が上手くいっていないことから、モチベーションの低下が騒がれた。一部では、同僚のケビン・ストロートマン選手との衝突もあったとされ、一気に彼の立場が危うくなっている。

チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドFC(以下、ユナイテッド)、アーセナルFC(以下、アーセナル)への移籍が都沙汰されており、移籍はもはや時間の問題とする見方もある。

ローマはセリエAの名門ではあるが、ユヴェントスの壁に阻まれ長年リーグタイトルを獲ることができず、国際タイトルにも遠いのが実情だ。マノラス選手のこれまでのステップアップを思えば、次はローマ以外でとの声も少なくない。

コンテ監督熱望のモンスター!カリドゥ・クリバリ

これまで紹介してきたDFはいずれもコンテ監督希望の選手だ。そしてこのカリドゥ・クリバリ選手も、やはりコンテ監督が推している選手だ。
クリバリ選手はセネガルとフランスの国籍を持つが、代表は両親のルーツであるセネガル代表を選択。恵まれた体格はスピードと当たりの強さ、跳躍力といったあらゆる素質をもたらした。

所属しているSSCナポリでは、かつて所属したゴンサロ・イグアイン選手、マレク・ハムシク選手、ロレンツォ・インシーニェ選手ら前線の選手ばかりが目立っている。しかし、クリバリ選手を筆頭としたパワフルな守備も魅力的であり、好調なチームを支えている要因となっている。

コンテ監督はどうやら闘争心に溢れるDFがよっぽど好きらしく、就任して最初の補強となる2016-17シーズン夏の移籍市場では、クリバリ選手と契約成立目前にまで迫った。クリバリ選手も、移籍希望を提出したという段階にまで迫ったが、結果的に破談。そのため2017-18シーズンでの獲得を目指すことが予想される。

クリバリ選手は2016-17シーズンもコンスタントに試合に出場してはいるものの、一度挙げた拳をそう簡単には下せないはずだ。クラブや同僚、サポーターからの熱が冷え切る前にできるだけ穏便に移籍することを願うばかりだ。

日本の侍は大健闘?長友佑都

長友佑都選手は、セリエAの名門インテルナツィオナーレ・ミラノ(以下、インテル)の主力に定着した素晴らしい選手だ。
インテルでは多くの選手が出入りするようになったが、長友佑都選手はあのエステバン・カンビアッソ選手やディエゴ・ミリート選手らと時を同じくし、すでに最古参の選手になっている。
試合ではキャプテンマークを巻くこともあり、その献身的なプレーと人柄の良さは誰もが知るところだ。

ただ、2017-18シーズンの市場での退団がかなり有力視されており、UCサンプドリアや親友であるヴェスレイ・スナイデル選手が所属するガラタサライSK(トルコ)などへの移籍が噂されている。

日本人のサッカーファンの多くは、インテルでの続投を希望したいところだろうが、より多くの出場機会が得られる別クラブへ移籍することも良い選択肢となるはずだ。

日本の侍がインテルという名門で、これほどまでのキャリアを構築できたことは大変素晴らしいことだ。インテルでの日々に終わりを告げたとしても、それは何ら恥じることではなく賞賛すべきことだ。

また長友選手は自身でトレーニング方法を監修した本の出版や、会社設立に動くなどピッチ外での活動の幅も広げている。一部ではインテルのフロント入りの噂もあり、今後の活躍にも注目したいところだ。