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世界が賞賛した!サッカー界の名審判5人

2016 11/29 21:30
サッカー
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Photo by AGIF / Shutterstock.com

サッカーの審判にスポットを当てたいと思う。選手以外でピッチに立つ権利を有し、公平なレフェリングから「試合を作る」立場にあるとても重要な役割を担っている。今回はその中でも世界中で高く評価される名審判5名を紹介する。

【名審判 その1】ピエルルイジ・コッリーナ(イタリア)

イタリア出身の元FIFA国際審判で、現在はUEFA審判部長を務めている。スキンヘッドがトレードマークで、2002年日韓共催のワールドカップでは、日本vsトルコの主審を務め、その後たこ焼き屋チェーンのCMに登場したこともあるため、日本国内での知名度も比較的高い人物だ。的確なレフェリングは選手からの評価も高く、1999年から5年連続でFIFA最優秀審判員に選ばれた。
1999年のチャンピオンズリーグ、2002年ワールドカップの決勝の主審を務め、「ビッグマッチを裁くのはコッリーナ」だと思うサッカーファンも多かったはず。イタリア国内の審判員としての定年後には、3年定年が先のイングランド・プレミアリーグからオファーを受けたこともあった。

【名審判 その2】ハワード・ウェブ(イングランド)

プレミアリーグで活躍し、2005年から国際審判としても活動したイギリス人レフェリー。パートタイムの警察官として働きながら、2009-10シーズンのチャンピオンズリーグ決勝(バイエルン・ミュンヘンvsインテル)、2010年ワールドカップの決勝(スペインvsオランダ)で笛を吹いたことでも有名だ。
「レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏」というドキュメンタリー映画にも主演し、銀幕デビューも飾っている。2015年からはイングランドのプロ審判協会でテクニカルディレクターに就任。レフェリーを育成しつつ、これからのプレミアリーグをピッチ外から支える役割を担っている。

【名審判 その3】ニコラ・リッツォーリ(イタリア)

イタリア出身のリッツォーリは、建築家としての顔も併せ持つ現役のFIFA国際審判だ。国際舞台デビューを飾ったのは2007年。2009-10シーズンはヨーロッパリーグ決勝で、2012-13シーズンはチャンピオンズリーグ決勝でも笛を吹いている。冷静沈着なレフェリングには国内外で高く評価されており、2014年のブラジルワールドカップで初めてワールドカップの舞台に立った。
定年制に基づき、彼にとっては最初で最後のワールドカップとなったが、決勝のドイツvsアルゼンチン戦の主審を任されるという偉業に挑んだ。ロッキやタリアベント、オルサートなど豊富な人材に恵まれ、審判大国でもあるイタリア。その先頭を進むのが彼なのかもしれない。

【名審判 その4】ラフシャン・イルマトフ(ウズベキスタン)

中央アジアの「ウズベキスタン」決してサッカー強豪国でもないこの国で、イルマトフは生まれ育った。ワールドカップでの主審担当試合数はこれまでに9試合、なんと現時点で「世界ナンバーワン」なのだ。2010年の南アフリカワールドカップでは5試合、2014年ブラジルで4試合。あっという間に記録を塗り替えてしまった。
注目すべきはその若さ。1977年8月生まれでまだ39歳。2000年に23歳でウズベキスタンの国内リーグでデビュー、31歳でFIFAクラブワールドカップ決勝で笛を吹いた。定年までの猶予も十分。国際舞台の第一線でまだまだバリバリ働くことが期待される。

【名審判 その5】西村雄一(日本)

高田静夫、岡田正義、上川徹…これまでに国際舞台に立った審判がいるが、その中で最も重要な試合を任されたのが西村雄一だ。本人も「決まった瞬間から、自分に来るかもと思っていた」と言うその試合は、2014年のブラジルワールドカップの開幕戦・ブラジルvsクロアチアの一戦。全世界が注目し、ずば抜けてサッカー熱の高いブラジル代表の初陣を飾るゲームだった。微妙なPK判定で物議を醸したが、試合全体を見れば評価は上々。FIFAからは称賛に値する評価をもらったとのことだ。
日本人らしい細やかな配慮は他にはない彼の魅力だと捉えられており、2014年に国際審判を引退するまで世界の第一線で活躍した。

まとめ

選手がその実力を遺憾なく発揮するには、選手個々のパーソナリティやチーム力だけでなく、審判がきちんと役目を遂行することが欠かせない。歴史的な名勝負の裏には必ず優れた審判の存在があることを忘れないでほしい。