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チームへの愛は負けない!大宮アルディージャのサポーター

2017 4/5 09:49芝田カズヤ
サッカーⒸShutterstock.com
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Photo by Evgenii Matrosov/Shutterstock.com

サッカーは11人で行うスポーツ。しかしピッチの外にチームを声で支える12人目の選手がいます。それがサポーターです。サポーターの声援が選手に与える影響はとても大きなもので、時には応援でチームの勢いが増し、得点につながることもあります。今回はサポーターの中でも大宮アルディージャのサポーターに焦点をあてその特徴を紹介します。

大宮アルディージャとは

大宮アルディージャは、1969年に創部されたNTT関東サッカー部を前身とするチームです。Jリーグができる以前の日本のトップリーグであったJSL(日本サッカーリーグ)に参戦していたこともあります。1999年にJ2に参戦すると、2004年までの6シーズンをJ2で戦い、2004年のシーズンで2位に入りJ1に昇格します。
昇格してからは12位が最高順位でなかなか上位に食い込むことができず、毎年残留争いをしている状況でした。そんなシーズンが続く中、2014年シーズンにJ2降格が決まります。しかし、2015年のJ2でぶっちぎりの優勝を果たし1年でのJ1復帰を決めると、2016年はそれまでの戦いが嘘のように好成績を維持しクラブ史上最高順位の5位でシーズンを終えます。
こんなアルディージャを支えるサポーターとはどのような特徴をもつのでしょうか?

埼玉ダービーは負けられない

アルディージャのある埼玉県には、もう1つJリーグのクラブがあります。それが浦和レッズ。ニュースなどでスタジアムを真っ赤に埋め尽くし「We Are REDS」と叫ぶサポーターの姿を見たことがあるという方も多いと思います。
同じ埼玉県をホームにしているだけでなく、レッズはJリーグ屈指の強豪ということもあり、アルディージャサポーターは「なぜ強豪のレッズを応援しないのか」と言われることもあるとか。それでもアルディージャを応援するサポーターは、チームをとても愛しているのでしょうね。
そんなアルディージャサポーターのチーム愛が強く現れるのが浦和レッズと対戦する通称“埼玉ダービー”。相手がどんな強豪だろうと、同じ埼玉のチームなら話は別です。絶対に負けられないという強い思いが選手だけでなくサポーターからも溢れており、さながら野球の阪神巨人戦のような雰囲気になります。アルディージャサポーターは時にレッズを挑発するような応援で士気を高めます。さらにはレッズサポーターの「We Are REDS」に対抗して「We Are Orange」「We Are OMIYA」と叫んだこともあるそうです。埼玉県ではマイノリティ?かもしれないアルディージャサポーターですが、気持ちだけはどのチームにも負けていません。

サポーターはダンボール?

ビッグクラブに負けない熱いアルディージャサポーターですが、チームを応援したい熱い気持ちがアウェー戦でもいかんなく発揮された出来事があります。
それは2014年5月28日に行われたJリーグカップ対徳島ヴォルティスとのアウェーでの一戦。この日は水曜日ということもあって、遠く埼玉から四国に行くことのできるサポーターは少なかったそうです。それでも、愛するアルディージャの大切な一戦ということで集まった少数のアルディージャサポーターは、サポーターの数を増やす作戦をとりました。
どうやったのかというと…ダンボールを使って増やしました。どういうこと?と思う人もいることでしょう。なんとアルディージャのサポーターはダンボールを人型に切り抜き、ユニフォームを着せ、サポーターに見せかけたのです。同じオレンジ色のユニフォームということでプロ野球の巨人のユニフォームを着たダンボールもあったんだとか。しかし、ダンボールの人形であってもユニフォームを着せればそれなりに多くのサポーターが集まったように見えるもので、それが力になったのかアルディージャはアウェーでのこの試合をドローで終えることができました。
ちなみに、この出来事は海外のニュースでも報じられたのですが、アルディージャサポータの熱い気持ちが現れたエピソードとなっています。

まとめ

ここまで大宮アルディージャのサポーターについて紹介してきました。同じ埼玉に浦和レッズというビッグクラブがありながら、アルディージャを応援するサポーターのチーム愛の強さを感じていただけましたでしょうか?2016年シーズンはJ1を5位で終えるなど、サポーターの熱い思いがチームの結果に繋がりつつあります。これからどのような活躍を見せてくれるのかサポーターの応援とともに注目したいところです。