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冬季オリンピック、スケルトンのルールや出場資格と見どころ

2017 2/9 09:26
ソリ オリンピック
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Photo by Daniel Huerlimann-BEELDE / Shutterstock, Inc.

毎年ワールドカップやヨーロッパカップなど国際大会が盛んに行われているスケルトンですが、オリンピックとなると注目度も違ってきます。 それだけに、出場資格や競技方法など、オリンピックならではの規定が存在します。 ここでは、オリンピックのルールや見どころについてご説明します。

スケルトン、オリンピックの歴史

スケルトンのオリンピックでの歴史は紆余曲折の連続でした。正式採用は1928年にスイスのサンモリッツで開催された第2回冬季オリンピックでしたが、1932年アメリカ・レークプラシッド大会、1936年ドイツ・ガルミッシュパルテンキルヒェン大会では実施されませんでした。
続く1940年、1944年は第2次世界大戦によってオリンピックそのものが中止され、2回目の開催は1948年のスイス・サンモリッツ大会でした。しかし、それ以降は開催が見送られ、オリンピック競技として復活したのは2002年のアメリカ・ソルトレイクシティ大会でした。実に13大会ぶりの復活でした。

オリンピックの競技方法・滑走順

2018年のオリンピックは韓国の平昌で開催されます。スケルトンも競技種目に入っており、2日間にわたって行われる予定です。競技は男子、女子それぞれ行われ、合計4本の滑走時間の合計タイムで順位が決まります。
当然のことですが、滑走によってコースは傷んできます。傷みが少ない早い滑走の方が有利になるため、滑走順はシステム化されています。1本目の順番は最新のIBSFランキング上位選手順に選択権があります。2本目は1本目の20位から始まり、1位まで滑った後に21位から最後まで。3本目は2本目の1位から順に滑り、4本目は20位から1位の順に滑ります。21位以下は4本目に進めません。

オリンピックの競技方法・重量制限

滑走が終わるとすぐに重量測定を受けなければいけません。規定内に入っているかどうかを確認するためですが、重量に対してはかなり細かい規定があります。ソリの重量は男子が33kg以上43kg未満、女子が29kg以上35kg未満と決まっています。そこに競技者の重量を加えた総重量規制が適用されるのです。総重量は、男子は115kg、女子は92kg以下にしなければいけません。
72kg以下の男性は33kg~43kgどの重さのソリでも使えますが、82kgだと33kgのソリしか使えません。それでは、83kg以上の男性は競技に出られないのか疑問が湧きますね。でも大丈夫です。一番軽い33kgのソリを使えば問題ないことになっています。

2018年平昌、日本のオリンピック出場資格

スケルトン競技へのオリンピック参加資格条件は、国際オリンピック委員会(IOC)が国際ボブスレー・スケルトン連盟(IBSF)の協力により決定します。2018年平昌大会の出場資格が例年通りだとすると、日本の出場権や出場可能人数は、2017-2018シーズンのワールドカップにおける国別ランキングとヨーロッパカップ、北アメリカカップの個人ランキングで決まります。
ワールドカップの国別ランキングの割り当ては男子が12位まで、女子が8位までですが、上位国は割当人数が多くなります。

日本の成績と見どころ

オリンピックのスケルトンへの日本の参加は、正式競技として復活した2002年のソルトレイクシティ大会からです。この大会には、男子は越和宏、稲田勝、女子は中山英子が出場しています。滑走本数は2本で争われましたが、男子の越が合計タイム1分43秒02で8位に入賞しました。これまでの日本選手の成績は、この大会の8位が最高です。
それでも、2006年トリノ大会、2010年バンクーバー大会、2014年ソチ大会と、すべてのオリンピックで男子2名、女子1名の出場枠を獲得して常連国となっています。平昌に何人出られるか、メダルには届くのか、今から楽しみですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 オリンピックにおけるスケルトンの歴史、滑走順の決め方や重さ制限などとともに、2018年平昌大会での日本人枠についてまとめてみました。 平昌大会では日本人選手の参加選手増と共に、競技での活躍を期待したいですね。