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観戦前にチェック!プロレスの基本ルールをざっくり総ざらい

2016 12/16 11:07
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Photo by Pukhov Konstantin / Shutterstock.com

「一度プロレスを生で見てみたいけど、どんなルールがあるのかな?」そう考えている人にこのまとめをお届けする! プロレスの基本ルールはとても簡単だ。 ここだけ押さえておけばOKというポイントをわかりやすく5つにまとめた。

相手がいればそれでよし。プロレスの試合形式はとにかく「自由」

プロレス観戦でまず押さえたいルールは「試合形式」だ。
一般的に行われているプロレスの試合形式では、相撲やボクシングのようなかっちりとした枠はない。1対1もあれば、タッグマッチのような2対2のチーム戦、なかには「バトルロイヤル」のように「一度に何人ものレスラーがリングに上がり、最後までリング上に残ったレスラーが優勝」という変わった試合形式もある。
また、試合時間についても定まったルールはない。「30分一本勝負」といった時間制限のある試合ばかりではなく、「時間無制限」の試合もある。アントニオ猪木選手とマサ斉藤選手が巌流島で行った試合では、「レフェリーも観客もなし、ノールール、完全時間無制限」という特殊な試合形式だったこともあり、決着がつくまでに2時間以上かかった。

華麗なプロレスの技の数々!でも「ポイント」は加算されない

テレビなどでアマレスを見ていると、プロレスの試合でもよく見かける「投げ技」や「締め技」を目にするだろう。しかし、アマレスとプロレスの技では決定的な違いがある。それは「アマレスの技はポイントを稼ぐため、プロレスの技は相手にダメージを与えるためにある」ということだ。
最近のレスラーたちは非常に研究熱心になっており、相手にダメージを与える技をどんどん開発しては試合で披露して、観客の反応をうかがう。プロレスの技は、相手選手を倒すためにあるものだが、それ以上に観客を楽しませるための演出という役割を担っている。プロレスのリング上で繰り出される華麗な技の数々は、どんな大技であろうとも「ポイント」とは一切無関係なのだ。

何でもアリ?プロレスの反則技の基本ルール

すべての団体・試合で共通する反則技は「レフェリーの指示に従わないこと」である。でも、時にはレフェリーの指示が無視される場面も……。それは「レフェリーの指示に従っていたら試合がつまらなくなる」という場面だ。
たとえば、反則技のチョーク(首絞め)。レフェリーが5カウントすれば反則負けとなるため、ほとんどの選手は4カウントで攻撃を止める。しかし、いわゆる「ヒール(悪役)」の選手の場合、レフェリーのカウントに素直に従っていたら盛り下がることを知っているため無視する。レフェリーも5カウントですぐに反則負けを宣言することはまずない。
このように、プロレスの反則技のルールは、試合の流れの中で無視される場合があるのだ。

フォールやギブアップだけじゃない!プロレスの勝敗の決し方

プロレスの勝敗の決め方はシンプルだ。基本は「リング上で相手をノックダウンさせる」か「相手をリングの外に追い出す」のどちらかである。
ノックダウンのパターンは、技を決めて相手の両肩をマットにつけた状態でレフェリーが3カウントする「ピンフォール」と、締め技などを受けた相手が負けを認める「ギブアップ」の2種類だ。
「リングの外に追い出す」のはいわゆるリングアウトのことで、バトルロイヤルや時間無制限試合などでよく見られる。バトルロイヤルではリングのトップロープから外に出てしまえば失格だ。そのため、いつもは敵同士の選手が協力し合い、特定の選手を2人で担ぎ上げてロープからリングアウトさせるといった光景をよく目にする。
また、大物選手同士がメインイベントで戦う場合、観客に楽しんでもらうために、時間制限を設けないことがある。そういった試合では、お互いの実力が拮抗して、技の応酬では決着がつかず、リングアウトによる反則負けで試合が決まるということがよくある。

観戦する側にも「基本ルール」はある!

プロレスの基本ルールは観客にもあることをご存知だろうか?それは「試合の邪魔をしない」ということだ。
たとえば、試合が白熱すると激しい応援合戦が始まる。自分のひいきの選手を応援し、相手選手を罵倒することは当然のことだ。しかし、その結果、興奮した観客同士が喧嘩などを始めてしまったら、試合会場全体のムードが台無しになってしまう。
「ほかの観客の方に迷惑をかけない」というルールさえ守れるなら、プロレス会場では(生じた結果は自己責任ですが)何をしてもかまわない。リングの外で乱闘する選手の背中を興味本位で「バチン」とはたく観客をよく見かけるが、これもプロレス観戦の醍醐味である。もっとも、怒ったレスラーから反撃をくらうなんてこともあるので、ご注意を!

まとめ

プロレスは「エンターテインメント」であり「ショー」である。 空手やボクシング、相撲のように、厳格なルールで縛られたスポーツとは、そもそも立っている世界が違うといえるだろう。 最低限のマナーとルールを理解さえすれば、誰でも楽しむことができる。それがプロレスなのだ。