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世界ランク1位のジェイソン・デイ選手の魅力や功績とは

2017 3/29 18:48kinsky
ゴルフ
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Photo by L.E.MORMILE / Shutterstock.com

ジェイソン・デイ選手は2016年のゴルファー世界ランキングで1位だ。スピース選手、マキロイ選手とともにビッグ3の一角を占めるゴルファーの一人。強みは飛距離と安定感で、当分世界1の座は揺るぎないという見方もある。デイ選手のプロフィール、功績などを紹介する。

少年時代にタイガー・ウッズ選手との共通項を知り、急速に上達

ジェイソン・デイ選手はオーストラリア出身。母親がフィリピン人で父親がオーストラリア人だ。6歳の頃からゴルフを始め、11歳の頃に自分と同じ東南アジア系の血を引くタイガー・ウッズの本を読んで自分との共通した境遇に共感し、タイガー・ウッズの練習法を取り入れ急速に上達した。
13歳でオーストラリアのアマタイトルをほとんど制覇し、2004年には世界ジュニア選手権でも優勝するなどアマチュアのうちから大活躍をした後、2006年にプロ転向した。

米ツアーの初優勝は2010年、そして2015年には5勝とブレイク

ジェイソン・デイ選手はアマチュア時代の華々しい経歴をひっさげ2006年にプロデビューしたが、大きな大会での優勝にはしばらく届かず、米ツアーの初勝利は2010年の「HPバイロン・ネルソン選手権」だった。また、翌2011年にはマスターズと全米オープンで共に2位という成績を収めている。
その後数年優勝から遠のいていたが、2015年に行われた世界ゴルフ選手権の「アクセンチュア・マッチプレー選手権」で優勝すると、翌年の2015年にはツアー5勝という快挙を成し遂げ、一気にトッププロの地位に駆け上がった。

全米プロで大会新を作りメジャー初タイトルに輝く

ジェイソン・デイ選手が2015年に挙げた5勝のうち、圧巻だったのがメジャータイトルの「全米プロゴルフ選手権」だ。ドライバーショットは300ヤード越えを連発し、アイアンも冴え渡り、ロングパットも決めるなど絶好調で、最終日に追い上げてきたライバルのジョーダン・スピースを振り切り、20アンダーの大会新記録を作って初メジャー制覇した。
2015年の活躍により、ジェイソン・デイ選手はマキロイ選手とスピース選手を抜いて世界ランク1位に躍り出た。

2016年腰痛で試合中に棄権。ビッグボーナスを逃す悔しさを味わう

ジェイソン・デイ選手は2016年に入っても快進撃を続け、3月に行われた「デル・マッチプレー」と5月の高額賞金大会「ザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ」で優勝した。
しかし、シーズン後半に入ると不振に陥り、ポイントランキングの上位30選手によるプレーオフシリーズの最終戦「ツアー選手権byコカコーラ」の2日目、プレー中に腰痛に襲われ途中棄権。優勝すれば10億円というビッグボーナスを獲得するチャンスを逃し、悔しいシーズンとなった。

デイ選手は差別と貧困という苦難を乗り越えたプレーヤ

2016年の世界ランキングで1位のジェイソン・デイ選手は、体幹の強さから生れるスイングの安定感が強みで、腰痛が回復すればスーパープレーヤーとしての地位が固まること間違い無い。
また、ゴルフはメンタル要素が強いスポーツだが、ジェイソン・デイ選手は幼少期の過酷な体験がハートを強くしたと言われている。フィリピンとのハーフであるとの理由から不当な差別を受け、また父親が少年期に他界したために貧困に苦しんだと言う。
こうした苦境に陥りながらも懸命にゴルフに打ち込み、今日のトップ選手としての地位と技術、能力を築いたプレーヤーだからこそ、ケガからの復活と活躍が期待されるのだ。

まとめ

世界ランク1位に輝いているジェイソン・デイ選手だが、祖国オーストラリア時代は差別と貧困という苦難を背負っていたようだ。そんなデイ選手の光と影の部分にスポットを当てた。