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インド代表!フォース・インディア歴代F1マシンの特徴を紹介

2017 6/13 12:41まるちゃん
F1
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Photo by cristiano barni/Shutterstock.com

フォース・インディアは、その名の通りインド系のスポンサーが主に出資し、監督などもインド人で構成されている、まさにインドを代表するF1チームだ。 新興チームの中でも実力の高いフォース・インディアの歴代F1マシンを、特徴と合わせて紹介する。

フォース・インディア初の第一号マシン「VJM01」

2007年にチームが発足し、2008年からF1レースへのチャレンジが始まったフォース・インディア。記念すべきチーム初となるマシンは「VJM01」。チーフデザイナーに羽下晃生氏、ギヤボックス関係のリーダーに吉永雄一氏といった日本人の設計者も関与していることで知られるマシンだ。
シーズン中にも積極的にマシン開発を行い、新しいエアロパッケージを投入してギアボックスを変更するなど、結果的にラップタイムが1秒ほどアップした。しかし、基本的なマシンのコンセプトは買収したスパイカーF1チームの「F8-VIIB」を踏襲しており、デビューイヤーとなった2008年は1ポイントも獲得できなかった。

初のポールを獲得したフォース・インディア「VJM02」

フォース・インディアがF1にチャレンジした2年目のマシンが「VJM02」。設計には経験豊かなテクニカルディレクターのジェームス・キー氏と、デザインディレクターのマーク・スミス氏をラインナップ。フロントノーズやサイドポンツーンにはさまざまなエアロパーツが取り付けられ、革新的なマシンというよりは、ある意味トレンドを上手くまとめたマシンとなった。
また、エンジンをフェラーリ製から当時最速だったメルセデス製に変更。なおかつダウンフォースを削ってストレートを伸ばし、高速サーキットでは上位マシンと互角に戦い“直線番長”と呼ばれた。第12戦ベルギーGPでは、チーム初となるポールポジションを獲得、決勝でも2位の成績を残し、チームに初ポイントと初表彰台をもたらしたマシンとなった。

中団争いをリードしたフォース・インディアのマシン「VJM04」

フォース・インディア「VJM04」は、2011年に投入されたマシン。フロントは太いタイプのハイノーズを採用していることが特徴で、ブロウンディフューザーの開発と合わせて、消耗が激しいピレリ製タイヤを上手く使い切ることを目標としたマシンに仕上げた。また、ギアボックスはマクラーレンからの技術提携を受け、リアエンドのパッケージは外部供給品で設計。
前半戦こそ入賞を逃したものの、後半戦からはアップデートを施したマシンでポイントを数多く獲得し、コンストラクターズ6位の成績となった。

ドライバーを一新して挑んだフォース・インディア「VJM07」

さまざまな規約変更が行われた2014年のF1で特にフロント周りの安全性に対する制約が厳しく定められた。課題をクリアするために“アリクイノーズ”と呼ばれる、突起したフロントノーズを採用したフォース・インディア「VJM07」。前年に続きパワーユニットは最強のメルセデス製を搭載した。
他のチームがマシン開発に難航する中、フォース・インディアチームはマシンの完成も早く、ドライバーを一新して挑んだこともあり、開幕から序盤戦にかけて好調をキープする。後半戦は波に乗れず結果が出なかったが、終わってみればコンストラクターズ6位、昨年の倍のポイントを稼ぎ出したマシンとなった。

トップチームへと近づいたフォース・インディア「VJM09」

2016年、さらなる飛躍を目指して開発されたフォース・インディア「VJM09」。穴空ノーズが特徴的な前年に投入した「VJM08B」をさらに進化させ、コンサバティブなマシンに仕上げた。また、細部の空力を見直したことにより、昨年型に比べてダウンフォースが確実にアップ。最強と呼ばれるメルセデス製のパワーユニットと合わせて数多くの入賞を重ねていく。
そして、最終的にはコンストラクターズ4位の結果を残し、トップチームへと近づいたフォース・インディアチームのベストマシンとなった。

まとめ

パドックのモーターホームでも本格的なカレーがおいしいと評判のインド系F1チーム、フォース・インディアの歴代マシンたちを紹介した。 2016年はコンストラクターズ4位となり、新興チームの中でも着実に成長しているフォース・インディア。 レギュレーションが大きく変わる2017年も、トップチームを脅かす存在として、さらなる活躍が期待されている。