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元フィギュア選手・中野友加里の様々な功績

2016 10/4 00:52
フィギュア
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Photo by Olga Besnard / Shutterstock.com

オリンピックや世界選手権でメダルを獲れず悔しい思いをしていた中野友加里選手だが、そんな彼女が残した素晴らしい功績を知って頂きたい。
彼女のスケート人生から引退後までを紹介する。

中野友加里とは

中野友加里は、愛知県出身の日本の元フィギュアスケート選手だ。世界選手権やオリンピックでメダルを獲ってはいないものの、世界選手権4位やグランプリファイナル3位、四大陸選手権での銀メダルの獲得などの戦績を誇っている。同時期に活躍した村主章枝や安藤美姫らに対して、知名度は一歩劣るものの、見たものを魅了し、記録よりも記憶に残る演技が印象強い選手だ。
2010年にフィギュアスケートを引退し、フジテレビ社員となった。映画製作やスポーツ局に配置され、アシスタントディレクターやレポーターとして活動している。2015年に一般男性との結婚、翌年には男児を出産している。

トリプルアクセルを成功させている中野友加里

伊藤みどりと同じ山田満知子コーチに師事し、トリプルアクセルを国内大会で成功させ、世界ジュニア選手権で2位を獲ったものの、フィギュアスケートブームの前だったためか、さほど話題とはならなかった。
「ゆかりジャンプ」と名づけられた、独特のジャンプの時に足を巻く跳び方が、採点方法の変わった国際大会では減点対象となり、高得点という結果は残せなかったものの、伊藤みどり以来とテレビで持ち上げられていた浅田真央よりも前に、アメリカで行われた国際大会で、10年ぶりとなるトリプルアクセルを成功させている。

「クレイジーガール」とよばれた中野友加里

トリプルアクセル+ダブルトゥループやトリプルサルコウ+トリプルループなど、当時ではかなり難易度の高いジャンプを含んだ構成のプログラムを組み、6種類の3回転ジャンプを跳ぶ、数少ない女子選手だ。極端に難しいジャンプ構成のプログラムを演じることで、海外からは、「クレイジーガール」とよばれることもあった。
佐藤信夫コーチに師事し、減点対象となる「ゆかりジャンプ」を直そうとしたものの、ジャンプ自体が跳べなくなってしまったために、それを直すことよりも基礎から学び直すことを優先し、国際大会の舞台へと返り咲く。

スピンが素晴らしかった中野友加里

中野友加里のために専用カメラをつけたとすらいえる、天井カメラからの映像は、賛否両論あるが素晴らしいものだ。圧巻の高速ドーナツスピンや、美しいキャメルスピンからドーナツスピンへのチェンジも、他に類をみない。
高速の回転であるにもかかわらず、軸がぶれず、同じ場所で回り続けていることが、より映像で美しく見える理由だろう。身体の負担を軽くするために一時は封印していたビールマンスピンも、優れた柔軟性で美しく魅せてくれる。

まとめ

「ゆかりジャンプ」で記録が伸び悩み、大きな大会では点数がでなかった中野友加里だが、印象に残る演技という意味では、かなり高いレベルで、会場全体からスタンディングオベーションが起きたこともある。ぜひ一度、演技を見てほしい選手の1人だ。