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プロ野球のオープン戦にはどういう意味がある?オープン戦について解説

2017 7/10 10:25おおたき
野球
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Photo by Andrey Yurlov/Shutterstock.com

プロ野球で行われているオープン戦は公式戦や練習試合と違い、監督、選手、ファンにとり、その年の調子を占い、また地方ファンに向けてのエキシビションも兼ねており、大事な意味合いを持っている。 そんなオープン戦とは何なのか。 本稿を読み、今まで以上にオープン戦を楽しんでいただければ幸いである。

オープン戦とは

プロ野球のオープン戦とは、公式な試合が始まる前に行われる非公式な試合のことである。オープン戦は和製英語であり、英語ではエキシビジョンゲーム、プレシーズンゲームと呼ばれる。
日本のプロ野球では、公式リーグ戦が始まる前の調整試合として行われ、セ・リーグ、パ・リーグの間で交流試合を行っている。以前は、平日休日の昼間に行われるデーゲームが一般的だったが、ドーム球場が増えたことにより、近年ではナイトゲームの試合も増えてきた。

オープン戦の役割とは

オープン戦は、選手たちのキャンプの成果を試し、公式戦に向けて監督とコーチが各選手の状態を実戦でチェックすることができる。若手の選手や新人選手、他球団から来た選手などをどのように起用していくか実戦で試すことができる。
また、公式戦があまり行われない明石市、焼津市、小牧市といった地方都市で開催されることも多く、地方のファンにプロ野球を生で見てもらうという名目にも役立っている。セ・リーグ同士、パ・リーグ同士のオープン戦もあるため、公式戦さながらの迫力がある。

オープン戦にまつわるジンクス

ファンの間では、オープン戦で好調なチームは公式戦ではあまり成績が振るわないというジンクスがあるという噂が広まっている。
そのジンクスの始まりは、阪神タイガースだ。阪神タイガースの暗黒時代(1986年~2001年)に、オープン戦で外国人選手が狙い撃ちして絶好調だったため「今年こそ阪神タイガースはやってくれるだろう」とファンは、期待を寄せ注目していた。しかし、公式戦が始まると下位に低迷してしまった。その為、オープン戦で好調なチームは、公式戦では下位に低迷するというジンクスが生まれた。

オープン戦のルール

オープン戦は、公式戦と多少ルールが違っている。9回で同点の場合、公式戦では延長戦を行うが、オープン戦では延長戦はほとんど行われることはない。
パ・リーグの試合と交流戦の試合のみで実施されている指名打者制だが、オープン戦ではセ・リーグ同士でも指名打者制を採用することもでき、対戦するチーム同士で指名打者制を自由に選ぶことができる。そのほかの点は、ほぼ公式戦と同じルールで、公式の記録員が記録をつけており、記録にも残される。

オープン戦はいつ行われるの?

オープン戦は公式戦が始まる前に行われ、2月のキャンプインからだいたい1ヶ月たった頃、2月の終わりから3月の終わりにかけて行われる。
球場によって料金は異なるが、試合を観戦するのは有料だ。オープン戦の日程や試合の結果、チームの勝敗、選手の成績は記録に残され、見ることができる。
公式戦の調整という役割があるオープン戦は、チームの勝敗よりも、各選手がこれから始まる公式戦で通用するかどうかを注目してみることが多い。

まとめ

オープン戦の意味、役割、時期、それにまつわるジンクスなどについて説明した。 オープン戦では監督が選手たちの仕上がりを見、実戦で試すことができる。選手たちは公式戦に向けて最終調整をする。オープン戦に注目し、活躍しそうな選手、期待できそうな選手を見つけ、その年のプロ野球の行く末を占うのも面白い。