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【でら強い!】愛知県の野球強豪校5選

2016 7/31 09:20
名古屋
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愛知県の高校野球を応援する方必見!春や夏の甲子園大会が近づいてくると、県内の高校野球の有力校について知りたいだろう。ここでは、愛知県の高校野球で強豪校といわれる5校を紹介しよう。

愛知県で甲子園最多出場を誇る中京大中京高校

春のセンバツの優勝は10回(全国1位)、夏の選手権の優勝は8回(全国2位)を誇る愛知県の高校野球は「私学4強」と呼ばれる名古屋市内の4校の私立高校(中京大中京、東邦、愛工大名電、享栄)がリードしている。4校の中で春夏ともに最多出場(春30回、夏27回)を誇るのが、中京大中京高校である。

甲子園での通算勝利数(春55勝・夏78勝)、優勝回数(春4回・夏7回)はいずれも全国最多となっており、また1931年から1933年にかけては夏の選手権3連覇を果たした名門中の名門。プロ野球で活躍するOBも多く、嶋基宏(東北楽天)、堂林翔太(中日)、磯村嘉孝(広島)、伊藤隼太(阪神)の4選手が現役で活躍中である。

センバツを4度制覇!「春の東邦」こと東邦高校

甲子園出場回数で中京大中京高校に次ぐのが東邦高校(春28回、夏16回)だ。センバツを4度制し「春の東邦」の異名を持つ東邦高校だが、1977年夏の選手権では「バンビ」こと坂本佳一投手を擁し、選手権初の決勝進出を果たした。決勝では兵庫代表の東洋大姫路高校に延長10回裏にサヨナラホームランを打たれ惜しくも敗北。選手権初制覇はならなかった。

このときの監督が、かつて「鬼の阪口」と呼ばれた阪口慶三監督(現・大垣日大高校監督)である。大学卒業後の1967年に東邦高校の監督に就任した阪口監督は、以降36年に渡り監督として活躍。東邦高校を春夏合わせて24回甲子園に導いた。プロ野球で活躍する東邦高校のOBは岩田慎司(中日)、関根大気(横浜DeNA)の2名である。

工藤監督やイチローを輩出した愛工大名電高校

福岡ソフトバンクで監督を務める工藤公康や中日などで活躍した山崎武司、そしてイチロー(マイアミ・マーリンズ)を輩出したのが愛工大名電高校である。

春9回、夏11回の甲子園出場を誇り「私学4強」の一角を占める愛工大名電高校は、2005年春には堂上直倫(中日)を擁して優勝するなどセンバツでは一定の成績を残しているが、夏の選手権では11回出場してわずかに4勝。1990年以降出場した8大会は全て初戦敗退とセンバツに比べると物足りない成績に終わっている。

現在日本のプロ野球で活躍している卒業生は、堂上剛裕(巨人)、堂上直倫(中日)、十亀剣(埼玉西武)、谷口雄也(北海道日本ハム)、濱田達郎(中日)と「私学4強」で一番多い5名となっている。

藤王康晴・近藤真一で甲子園を沸かせた享栄高校

「私学4強」の最後に紹介するのは享栄高校。甲子園出場は春11回、夏8回の計19回である。1983年春には超高校級スラッガー・藤王康晴を擁し甲子園出場、1986年には近藤真一・長谷部裕(ともに元中日)のバッテリーで春夏連続の甲子園出場を果たすなど「私学4強」の中でも存在感を示していたが、2000年の春のセンバツ以降甲子園から遠ざかっており、「私学4強」の他の3校から少し差をつけられている。

享栄高校の卒業生で現役プロ野球選手は武山真吾(中日)、八木亮祐(東京ヤクルト)、大島洋平(中日)の3名である。

1917年に全国制覇!古豪・旭丘高校

愛知県の高校野球を語るにあたっては、旭丘高校は外せないだろう。旭丘高校は愛知一中時代の1917年の第3回全国中等学校優勝野球大会に出場。この大会で愛知一中は初戦で長野師範学校に敗北したが敗者復活戦で和歌山中(現・和歌山県立桐蔭高校)に勝利。愛知一中はその後の3試合を全て1点差で制し、愛知県勢として初めて全国大会を制覇した。翌年から敗者復活戦が廃止されたため、愛知一中は「唯一の敗者復活からの優勝校」として高校野球の歴史にその名を残している。

現在、旭丘高校は愛知県内の県立高校でトップクラスの進学校で、野球の成績は初戦敗退が目立つなどふるわないが、明治時代から変わらない、校章を胸に大きくあしらったユニフォームでオールドファンを喜ばせている。

愛知県の高校野球は、近年三河地方の高校の健闘もあり、有力校が名古屋市内に集中していた勢力図が塗りかわりつつある。甲子園に出場経験のある豊川高校、愛産大三河高校らが「私学4強」を追っている。今後の愛知県の高校野球に注目したい。