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野球で背番号10番を背負う意味とは?

2016 7/31 18:20
野球
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出典 Keeton Gale / Shutterstock.com

背番号というのは、それぞれに意味があり求められている役割というのがある。そこで、今回は背番号10が意味する役割を紹介したい。

高校野球の背番号10番

高校野球において背番号10番は、二番手ピッチャーの番号として使われることが多い。最近はエース級のピッチャーを複数揃えている高校も多く、チーム事情により、エースナンバーである1番と10番を使い分けることもあるようだ。

また、実力的には背番号1番を着けられる力を持っているにも関わらず、足りない部分があるということで背番号10番をつけるケースもある。いずれにしても、背番号10番は監督からの期待が大きいピッチャーがつける番号だといえる。

大学野球の背番号10番

大学野球においては、東京六大学野球連盟など多数の連盟が背番号10番をキャプテンの番号としている。

大学野球で主将を務め背番号10番をつけた選手では、巨人の高橋由伸監督(慶應義塾大学出身)やヤクルトの田中浩康選手、武内晋一選手、日本ハムの斎藤佑樹投手(いずれも早稲田大学出身)、日本ハムの大引啓次選手(法政大学出身)がよく知られている。

変わったところでは、2016年のセンバツ大会を制した智弁学園の小坂将商監督(法政大学出身)、日本テレビの上重聡アナウンサー(立教大学出身)、衆議院議員の井出庸生氏(東京大学出身)も大学4年時に背番号10番をつけていた。

野球の実力はもちろんのこと、人間性も高くないと大学野球のキャプテンにはなれないといわれている。大学で野球をしている選手にとっては背番号10番は特別な番号といえるだろう。

プロ野球の背番号10番

プロ野球においては、背番号とポジションに関連性は少ないため、様々な選手が10番を背負っている。

中でも張本勲選手は、現役生活23年間で在籍した球団全て(東映、日拓、日本ハム、巨人、ロッテ)で背番号10番をつけ、日本プロ野球史上最も長く10番をつけた選手だ。現役選手(2016年現在)で一番長く背番号10番をつけているのは、巨人の阿部慎之介選手である。

名球会のメンバーを見渡すと、加藤秀司選手(阪急、巨人で背番号10番を着用)、金本知憲選手(広島で背番号10番を着用)がおり、また現役では森友哉選手(西武)、大松尚逸選手(ロッテ)、岩本貴裕選手(広島)など、左の強打者が背番号10番をつけるケースが目立つ。

阪神タイガースと中日ドラゴンズ、東北楽天ゴールデンイーグルスの3球団では背番号10番は永久欠番となっている。阪神タイガースは球団創設時より初代ミスタータイガース藤村富美男選手が背番号10番をつけており、引退時に永久欠番となったため、球団の歴史上1人の選手しか背番号10番をつけていない。

また、東北楽天ゴールデンイーグルスは、球団創設時に背番号10番をファンのための永久欠番とし、現在はマスコットキャラクターのクラッチが背番号10番をつけている。

まとめ

高校野球、大学野球、プロ野球とそれぞれ背番号10番の意味は異なるが、少なくともレギュラー級の力がある選手がつける番号といえるだろう。背番号10番以外にもいろいろな意味を持つ背番号があるので、注目してもらいたい。