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2017箱根駅伝のレース展開や活躍選手などについてのまとめ

2017 3/29 09:30masumi
陸上
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出典 mezzotint/shutterstock.com

新春の東京箱根間をタスキで繋ぐ「箱根駅伝」は、毎年大きな話題を呼ぶ人気の大会です。2017年も例年通り1月2日から3日に開催され、多くの声援の中、様々なドラマが生まれました。ここでは2017年第93回箱根駅伝のまとめとして、レースのハイライトや活躍が目立った選手などを紹介します。

1区から3区は首位の奪い合いに

沿道の大声援の中、選手は街に飛び出して行きました。
1区は選手がもつれ合う大混戦で、中継所では8秒間に東洋大学など6チームがひしめく展開となりました。 2区では、序盤から青山学院大学(以下大学略)の一色恭志選手が抜け出してレースをリードします。 16キロ地点では神奈川大の鈴木健吾選手がスパートをかけ、首位を奪って次第に独走となります。
神奈川大は3区の越川堅太選手が中盤まで安定した走りで首位を維持しますが、13キロ地点で青山学院の秋山雄飛選手に捕らえられ、青山学院が首位のまま4区へとタスキを繋ぎました。

距離変更がなされた4区と5区

2017年から区間距離が変更となり、4区はコース終盤に山登りが2キロ増えました。 青山学院の森田歩希選手は安定した走りでトップを保ち、2位に追い上げてきた早稲田との差を1分29秒に広げ、5区へとタスキを繋ぎます。
距離が短縮された5区は、走り始めるとすぐに登り坂になるコースです。 早稲田の安井雄一選手も33秒差まで縮める追い上げを見せましたが、青山学院の貞永隆佑選手が首位を守りきりました。 青山学院は往路三連覇の達成です。2位には早稲田、3位には順天堂が入りました。

順調だった青山学院にアクシデントが

一夜明けて1月3日、スタート地点に並んだ選手の中から青山学院の小野田勇次選手が飛び出して、復路のレースが始まりました。33秒後には早稲田の石田康幸選手が後を追いかけます。 青山学院は2分8秒まで差を広げ、7区の田村和希選手へとタスキを繋ぎます。
田村選手は15キロ付近で脱水症状によって失速しますが、ふらつきながらも執念で走り続け、首位をキープしたままタスキを繋ぎました。2位の早稲田は井戸浩貴選手が自身最後の箱根駅伝に力を尽くし、首位との差を1分21秒まで縮めています。

青山学院の強さが際立つ展開に

青山学院の8区を走るのは、フルマラソンで10代の日本最速記録を保持する下田裕太選手です。下田選手は自分の走りに集中し、2位の早稲田との差を5分32秒まで広げました。
9区でも青山学院は池田生成選手が危なげない走りで首位をキープし続けます。 3番手だった東洋大の野村峻哉選手は、1分以上の差があった早稲田を捕えて2位へ順位を上げます。
最終10区、青山学院は安藤悠哉選手が安定した走りで独走し、2位と6分以上の差をつけてゴールに飛び込みました。 両手を広げてテープを切った瞬間、青山学院の3連覇が達成されたのです。

活躍が際立った選手と注目ポイントなど

今大会では6区で区間新記録が誕生しました。日本体育大学の秋山清仁選手が58分01秒をマークし、自身の持つ区間記録を更新したのです。秋山選手は区間賞と共にMVPにも輝いています。 区間賞獲得の選手の中で、歴代8位の好タイムを出した神奈川大の鈴木健吾選手と、区間記録に迫る快走を見せた青山学院の下田裕太選手もひときわ大きな注目を集めました。
近年は青山学院が安定した強さを見せていますが、今大会で3年生以下が5人入ったメンバー構成で準優勝した東洋大も来年の活躍が期待されるチームです。

まとめ

チームの勝利のため、仲間にタスキを繋ぐために力を振り絞って走る選手の姿は感動を呼び、走っている選手すべてを応援したくなってしまう人も少なくないと思います。 2017年の箱根駅伝では、順天堂の8人抜き、拓殖大の10人抜きなど、ここで紹介した以外にも数々のドラマが生まれていました。 選手やチームを知ると、次回大会の観戦がより楽しくなりますね。