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投てき競技、歴代名場面ベスト5

2016 10/12 03:34
ハンマー投げ
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Photo by vectorfusionart/ Shutterstock.com

投てき競技は、砲丸投、円盤投、ハンマー投、やり投の総称だ。 世界記録の中には20年以上破られていない記録もあり、そこに至るまでに数々の名場面があった。 そこで今回は、投てき競技の名場面ベスト5を紹介する。

「重要なのは真実」室伏広治

室伏広治は、2004年に開催された、アテネオリンピックで見事金メダルを獲得した。 この金メダルは記録1位で金メダル獲得者であったハンガリーのアドリアン・アヌシュが、ドーピング違反で失格となったため、オリンピック最終日に繰り上げで獲得したものだった。 投てき競技では、オリンピック、世界選手権を通じでアジア初となる金メダルで、室伏広治はその年に開催された世界選手権でも全てで優勝するなど、素晴らしい活躍を収めた。

「20年以上破られない記録」ランディー・バーンズ

アメリカの砲丸投選手、ランディー・バーンズが記録した記録が23.12mだ。 この記録は2016年の現在に至るまで20年以上も破られていない大記録だ。 バーンズ選手は1990年5月20日に23.12mを記録しているが、同年8月7日に開催された大会でドーピングの陽性反応が出てしまう。 1992年のバルセロナオリンピックには出場できなかったが、1996年のアトランタオリンピックでは金メダルを獲得するなど、その実力が本物であることを証明した。

「日本勢初のメダル獲得」村上幸史

村上幸史は、2009年ドイツベルリンで開催された世界陸上のやり投げ競技で、日本人初となる銅メダルを獲得した。 投てき競技では、室伏広治に次ぐ、2人目のメダリストの誕生の瞬間だった。 予選で83.10mの自己新記録をマークすると、決勝では82.79mの自己新記録に迫る好記録をマーク。 村上は、それまで出場した4度の世界選手権では全て予選落ちとなっていたが、2009年から本格的に取り入れた肉体改造が功を奏する結果となった。
2016年10月に開催された南部忠平記念大会の結果惜しくもオリンピック4大会連続出場が途切れるが、36歳となった現在でも現役で活躍している。

「永遠に破られることのない記録」ガブリエレ・ラインシュ

旧東ドイツの女子円盤投選手、ガブリエレ・ラインシュは1988年7月9日、ドイツで開催されたノイブランデンブルク大会で、76.80mという記録を叩き出した。 この記録は、陸上競技において、男子の記録よりも唯一女子が上回っている記録だ。 現在の世界選手権などの主要大会の優勝者の記録でさえ8m以上劣るなど、20年以上破られることのない驚異的な記録で、「永遠に破られることのない記録」とまで言われるようになった。

「難病と闘う子どものため」ピオトル・マラチョフスキ

ピオトル・マラチョフスキは、リオオリンピック円盤投で銀メダルを獲得した選手だ。 円盤投決勝で67.55mという好記録をマークしメダルを獲得したが、のちにそのメダルを手放すこととなる。
網膜芽細胞腫という眼球がんで苦しむ見ず知らずの子どもの治療費を負担するため、オークションでメダルを販売し、治療費を捻出したためだった。 この行動は全世界中で賞賛され、大きな感動を生み、その行動は「金メダル」と称された。

まとめ

投てき競技は、女子が男子の記録を上回る種目があるなど、非常に奥深い競技だ。 そして、世界記録が塗り替えにくいため、塗り替えた際のその「すごさ」は格別なものがある。 ぜひ一度、投てき競技にフォーカスを当てて陸上競技を見てほしい。