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ハーフの日本人柔道選手ウルフ・アロン選手を紹介

2017 6/13 12:41WALKINGMAN
柔道,投技
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Photo by sportpoint/Shutterstock.com

ウルフ・アロン選手は、東海大に在学(2017年で4年生)しているハーフの日本人柔道選手だ。ウルフ選手は、2020年の東京五輪に向け、日本柔道界を背負っていくことが期待されている若手ホープの1人だ。ウルフ選手のおいたちや経歴、実績や今後について紹介する。

おいたちから現在までの経歴

ウルフ選手は、1996年2月25日生まれ、2017年で21歳になる。アメリカ人の父と日本人の母を持つハーフの日本人柔道選手だ。東京都葛飾区新小岩出身、東海大学4年生、身長181cm、階級は100㎏級だ。左組みの組手で大内刈りを得意としている。
柔道を始めたのは6歳の時だ。有名選手を輩出している春日柔道クラブに入った。小学生の頃から全国少年柔道大会で活躍し、文京区立第一中学、東海大浦安高校、東海大学と柔道の名門校に入り活躍をしてきた。日本人には少ないパワーが持味の選手で柔道技の切れ味にも定評がある。ベンチプレスは、なんと150Kgを持ち上げたこともあるそうだ。
既に数々の大会で結果を残しており、今後の活躍が期待される。

ウルフ・アロン選手の家族

小さい頃から柔道を始めているウルフ選手だが、ウルフ選手の家族は柔道一家ではない。アメリカ人である父親のウルフ・ジェームス氏は、駒沢大学のグローバル・メディア学科で講師をしている。身長がかなり高いようでウルフ選手は、父親の恵まれた体格の遺伝を受けたようだ。母親は日本人の木村(旧姓)美香子氏だ。
ウルフ選手は、5人家族で3兄弟の真ん中の二男。長男の兄ウルフ・アイザックさんは、立教大学の異文化コミュニケーション学部に在学し、更に三男である弟ウルフ・シェインさんが下にいるが、柔道をやっているのはウルフ選手だけのようだ。ウルフ選手のツイッターのつぶやきにもご家族の皆さんの写真が見られ、仲睦まじい家庭のようだ。

選手としての実績

ウルフ選手は、柔道選手として輝かしい戦績を残してきた。
ジュニア時代から既に頭角を現していたウルフ選手は、2012年全日本カデ柔道体重別選手権大会優勝(90kg超級)、ポーランドカデ柔道体重別選手権大会優勝(90kg超級)、金鷲旗全国高等学校柔道大会と国体(少年男子の部)では2年連続(2012-2013)優勝、2013年エクサンプロヴァンスジュニア国際優勝、2014年全日本ジュニア優勝など、数々の大会でタイトルを取った。
シニアになってからの主な個人戦の戦績は、主に下記の輝かしい戦績を残している。

2015年 グランプリ・ウランバートル優勝
2015年 グランプリ・タシュケント優勝
2016年 グランドスラム・パリ 3位
2016年 全日本選抜柔道体重別選手権大会 優勝
2016年 グランドスラム・バクー 3位
2016年 全日本学生柔道体重別選手権大会 優勝
2016年 講道館杯 優勝
2017年 グランプリ・デュッセルドルフ 2位
2017年 全日本選手権 2位

柔道グランドスラム東京2016の結果

2016年12月2日~4日に東京体育館にて行われた「柔道グランドスラム東京2016」の最終日に、ウルフ選手は男子100kg級で出場した。グランドスラム大会ではパリ、バクーと2大会連続で銅メダルに輝き、今大会でも活躍が期待されたウルフ選手。講道館杯の決勝でも争った飯田健太郎(国士館高3年)とのライバル対決の再現が注目されていた。
1回戦はシードで、2回戦は韓国のキム・ヒョンチョル選手に裏投げと上四方固めの合わせ技で見事一本勝ち。ところが3回戦にスウェーデンのドベルビー選手に一本を取られ敗退し、その一戦で足を負傷してしまい、残念ながら飯田選手との対決を見る事は出来なかった。

ウルフ・アロン選手にとってのオリンピックとは

リオ五輪でウルフ選手は、将来を有望とされる補欠として参加をしていた。リオ五輪には、ウルフ選手が小学校の頃から所属していた春日柔道クラブの1つ上の先輩である、ベイカー茉秋選手が出場していた。ウルフ選手は、90Kg級で金メダルを獲得したベイカー選手の活躍を間近で見てかなりの刺激を受けたそうだ。
また補欠と代表では全然違うと強く感じたそうだ。その後、練習量を増やしたり、トレーニングの内容も変えてみたりと意気込みを見せており、次の東京五輪に向けさらなる活躍が期待出来そうだ。

まとめ

ウルフ・アロン選手は、柔道に対する姿勢や戦績からしても既に日本柔道界の100Kg級のエースと言える存在だ。 日本人離れのパワーと技の切れが素晴らしく、さらに強くなりたいという意志と練習の姿勢はさらなる成長が見込めそうだ。 2020年東京五輪に向け、ウルフ選手の大活躍が期待されている。